契約の商流でいうと個人事業主である自分は五次請けであった。
しかし、個人事業主で独立したばかりの自分は、逃げる訳にはいかなかった。
立場がどうあれ、去るのであれば「つらいから辞める」のではなく、全てを終わらせクリアしてから去りたいと決めていた。
そうしないと、これからも次々と現れる壁に対し、逃げて回ることになると思っていたからである。
私は10月からの契約を継続した。
障害は調査の結果、OS(Solaris)で、何らかの入出力エラーが原因で発生することがわかっていた。
その入出力エラーをパッケージ商品が適切にハンドリングできていないことが、問題であった。
エンドユーザからは、エラーの発生原因を突き止める事を厳命されていた。
結局、エラーの発生原因は突き止められなかったが、エラーハンドリングを適切にすることで、運用が適切に回ることを全体会議で何度も丁寧に説明し、解決策の承認を得ることが出来た。
全体会議からの承認は得られたものの、次はパッケージベンダーとのタフな交渉が待っていた。
交渉の相手は、会社のナンバー2か3の部長。華やかなキャリアがあると聞いていた。
いつの間にかチームリーダの立場になっていた私が、改修してほしい箇所を伝えると、私が「1」話した言葉に対し、「10」言葉が返って来るような打ち合わせであった。感情的な抵抗を感じた。
今回のB2Bのシステムをリリースするまでの過程で、エンドユーザからかなりの無理を強いられて来たと聞いている。
そのような事情もあるだろうが、この会社のパッケージ製品を乗せ変えようとしたクーデター未遂の話も伝わっているようであった。昼下がりから始まった大崎での打ち合わせは夕方に差し掛かっていた(続く)
今年の目標103エントリー まであと29