ビープラウド社長のブログ

株式会社ビープラウドの社長が、日々の思いなどを綴っていきます。

「BPStudy#138〜将棋を楽しもう」を開催しました〜趣味をテーマにIT勉強会を開催するということ

BPStudy#138〜将棋を楽しもうを、2019年2月27日(水) に開催しました。

bpstudy.connpass.com

将棋をテーマにした開催は、2007年からのBPStudyで初めてです。

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将棋で初の開催

開催のきっかけ

「コンピューター将棋は、人間を超えた」といわれています。

2017年には将棋ソフトPonanzaが、佐藤天彦名人を破っています。

コンピューター将棋は、新手・新戦型の発見などにおいても将棋の進化に貢献し、その貢献にIT技術が大きく関わっています。

その裏で2015年から私の将棋熱は小学生以来久々に高まっていました。

日曜日放映のNHK杯は全録画・視聴を3年以上続けています。

将棋熱の復活を機に、いつかはBPStudyで将棋をテーマに開催したい、そしてそのときはコンピューター将棋も内容に含めたいと考えていました。

コンピューター将棋ならHEROZ*1

どこかでHEROZの方と知り合えないかなぁと思っていたところ、昨年12月の「みんなのPython勉強会(Start Python Club主催)」の懇親会で、元HEROZ株式会社の大渡さん(現在はAIアーティスト、フリーランス)と知り合うことができました。

その後メールにて大渡さんに登壇の依頼をしたところ「適任を紹介したい」とのことでHEROZの杵渕さんもご紹介いただき、開催が決まりました。

当日は第1部は将棋AI、第2部は自由テーマでLT(7人)という構成で開催しました。

第1部 将棋AIの仕組みと付き合い方

大渡さんには「明日開発者になれる!?将棋プログラムのいろは」というテーマでお話いただきました。資料は以下です。

docs.google.com

杵渕さんには、将棋AI進歩の歴史、将棋AIによるプロ棋界の流行の変化、棋力向上のためのソフト活用術をテーマにお話いただきました。資料は以下です。

大渡さんには、コンピューター将棋の考え方、強くなる仕組み、杵渕さんには、コンピューター将棋の将棋界での歴史(新手や新戦型の発見)を主にお話しいただきました。

お2人にお話いただいた内容を頭に入れておくと、現代の将棋とこれからの将棋の進化をさらに深く楽しめるのではないかと思いました。

第2部 将棋大LT大会

第2部はLT大会ということで、7人の方々に発表いただきました。

資料は以下のページを参照してください。

bpstudy.connpass.com

将棋の上達法、こだわりの戦法(矢倉と左美濃急戦)の話など、観る将(観る将棋)、いままでの自身の将棋への関わりなどをテーマに語っていただきました。

発表した方々、そして参加者の将棋への愛が伝わってくるLT大会となりました。

趣味をテーマにIT勉強会を開催するということ

将棋をテーマとして企画した段階では、参加者が集まるのか、そして会は盛り上がるのかと少し心配していましたが、それは杞憂に終わりました。

登壇いただいた方々の発表は、将棋への想いからか熱がこもり、聴いている側も共感、納得、驚きなどの声が常に上がっていました。

このような雰囲気は、仕事のジャンルをテーマにした勉強会とは明らかに違う点です。

そのような違いが生まれるのは、趣味のジャンルは楽しむことが前提ですが、仕事のジャンルをテーマにした勉強会では、仕事に役立つかどうかという視点が入ってくるからではないでしょうか。

最近では「◯◯Tech」というように、さまざまなジャンルでITが使われています。

それは仕事のジャンルに限らず、趣味や娯楽のジャンルでも同じことがいえます。

100人いれば100人の楽しみ方があり、取り組みがあるものです。

プロとして取り組んでいる人の取り組みに加え、趣味で楽しんでいる人にも発表してもらえば、その多様性を肴に大いに盛り上がる会になるのではないでしょうか。

今回を機に「趣味☓IT」というテーマで、今後あらたなテーマでBPStudyを開催できないか考えてみたいと思います。

発表いただいた大渡さん、杵渕さん、LTに登壇いただいた方々、ありがとうございました!

*1:将棋アプリの将棋ウォーズや将棋AIを開発

会社は1日にして成らず

ビープラウドのサイトの経営理念のページに「ビープラウドの価値観」が21個書かれています。

今回は「よい環境は与えられるのではなく、自ら参加し、改善し、つくりあげていくこと」について書きたいと思います。

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「ローマは1日にして成らず*1

同様に、よい会社やチームも短期間ではつくれません。

日々、会社の良い在り方を模索し、試行し、改善する。

そのプロセスは、会社を磨いていくプロセスそのものといえるでしょう。

この会社を磨いていくプロセスとして、ビープラウドには「BPカイゼン(Be Proud カイゼン)」という取り組みがあります。

「BPカイゼン」は2012年の12月に始まった取り組みです。

当時は会社を起ち上げて6年が経ち、社員は30人を超えていました。

「会社には30人の壁がある」とよくいわれます。

社内は自由ではありましたが整備されていない面も多く、人が増えたことに対応しきれず大小の問題を引き起こしていました。

そこで有志の人たちが「会社を自分たちでよくしていこう」とたち上げてくれたのが「BPカイゼン」です。

BPカイゼンの取り組み

「BPカイゼン」は月に2回(1回1時間)開催されます。

改善課題は、チケットとして社内のredmineに誰でも作成できます。

あがっているチケットについてBPカイゼンで皆が集まった場で議論し、実施の可否や進め方、導入方法などを話し合い、決定します。

2019年3月6日までに作成されたチケットは292件です。

6年で292件もの会社改善の意見が出たということはとても貴重であり、会社にとってありがたいことです。

週5日のリモートワーク制度を検討・導入

BPカイゼンで実施が決まったものの1つにBPRD2.0があります。

BPRD2.0とは、それまで週1日リモートワークOKだったもの(BPRD1.0)を、週5日OKにするというものです。

このような大きな制度変更を、会社メンバー主導で決められたことは大きな価値があります。

BPRD2.0以外にも、BPカイゼンで決まったものには、以下のようなものなどがあります。

  • Slackの導入(Skypeからの移行)
  • 残業時間短縮の取り組み(おかげでプロジェクト平常運転時は残業はほぼ無い状態になりました)
  • 1日の仕事時間の8H→7.5Hの時間の短縮(7Hが提案されたが段階的に)
  • イベント参加支援(BPPR,BPES)
  • BPBP(Be Proud Book Purchase:本購入支援制度) 月3000円→5000円にアップ
  • プロジェクトキックオフ時のやることシート
  • オンライン会議にzoomの導入検討(元々はGoogle Hangout、Slack Call)

このように社員をサポートするもの、働きかた、新しいツールの導入など大小さまざまなものが日々話し合われています。

改善は会社メンバー主導でうまくいく

2012年にBPカイゼンが始まるまでは、経営者側で社員の声を拾い、会社の制度を考え決めていました。

しかしこれには限界があります。

なぜなら経営者もニーズを拾いきれるわけではないので、社内で求められていない施策や制度をつくってしまうかもしれないからです(そして私は良い施策や制度を考える自信はありません)。

BPカイゼンのポイントは、会社メンバー(経営メンバー含む)が自分たちで会社の制度などを決め、運用していることです。

BPRD2.0で週5日リモートワークがOKというのをBPカイゼンで決めたときを例にあげます。

週5日をリモートワークOKにすると、勤務の自由度はあがります。

一方で同じオフィスにいないということで仕事がうまく回らなくなるというリスクも考えられます。

週5日をリモートワークにして仕事がうまく回らなかったら、その制度をやめざるをえません。

そのようなことにならないように、どうしたら週5日間のリモートワークがうまくまわるのか、仕事で成果がでるのか、仕事が気持ちよくできるのかなどを皆で考え、行動指針や仕組みなどを決めたりしました。

その結果、スムーズに週5日のリモートワークは導入され、運用されました。

このように自分たちが決めたことがうまくまわるように、お互いに工夫をするので制度自体も自然によくなっていきます

週5日のリモートワークを会社側で一方的に決めた場合でも、社員側はありがたくは思ってくれるでしょう。

会社から与えられたものなので、自分たちでうまく回るように良くしていこうという気持ちは起きにくいかもしれません。

そして、うまくいかなくても会社側の問題と思うかもしれません。

BPカイゼンが、一部の人のためのものにならないようにする

BPカイゼンは自主参加なので、参加する人と参加しない人が出てきます。

興味があるテーマの時に部分的に参加する人もいます。

この時に注意しないといけないのは、BPカイゼンに参加している一部の人にとってだけ、都合が良い決定にならないようにすることです。

そのようなことに気をつけ、BPカイゼンは以下のような工夫をしてオープンに運用しています。

  • 議事録を社内全員に開示・通知
  • 社内全員が参照できるredmineのチケットに議論内容・経緯をすべて記載
  • 必要に応じて社内アンケートの実施

最後に

会社は法人というように、そこに集まっているひとたちによって会社の性格・人格はつくられます。

その会社のありかたを会社にいる人たちで決められるということは、自然なことであり自由なことではないでしょうか。

BPカイゼンに自主的・主体的に参加してくれるメンバーに経営者として感謝しつつ、その取組みを支援し、会社をよりよく磨いていければと思います。

*1:大きなことは長年の努力なしに成し遂げることはできないという例え

会社に上下関係をなくしたほうがよい理由

ビープラウドのサイトの経営理念のページに「ビープラウドの価値観」が21個書かれています。

今回は「フラットで敬意をもった人間関係をよしとする。そこには偉い人間や上下関係は存在せず、あるのは役割のみである」について書きたいと思います。

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なぜ会社には上司、部下があるのか

「あらゆる対人関係は『縦』ではなく『横』の関係にあり、人と人とは対等である」

これは、アドラー心理学*1の特徴と言われています*2

人と人が対等であるとするなら、なぜ会社には上司や部下のような上下関係があるのでしょうか。

理由のひとつとして私が思うのは「上」に立つ人が楽だからです。

「上」であれば「下」の人に、立場を使って従わせることができます。

しかし「下」の人が「上」の人に意見をいうことは、「上」の人が「下」の人にいうよりもパワーが必要です。

常にパワーを出し続けることは大変なので、組織は「上」の人がいえば「下」の人が従うという構図になっていくでしょう。

そのような状態が長く続けば、「下」の人は意見も言わなくなり、言われたことだけやるようになります。

会社の事業が型にはまった決められた仕事であれば、このような仕組みで従わせればよいと思います。

しかし社会の価値観は多様化し、より複雑になってきています。

そのような社会では、ある偉い人のアイデアよりも多様性のあるメンバーから生まれたアイデアをそれぞれの専門を活かしてカタチにしていくことが求められます。

上下関係で支配している組織では、部下は「無力化」されているので、価値を創り出すことは難しくなります。

一方で、「下」にいる人も楽なのかもしれません。

なぜなら「上」の人がいったことに従っていれば、自分で考える必要がなくなるからです。

失敗しても「上の人が言ったから」と逃げることができます。

しかし、そのような状態は短期的には楽ですが、本人の実力はつかず自分では何も考えられない、判断できない人になっていくでしょう。

今までの話を以下にまとめます。

  • 「上」の人は「下」の人に立場を使って、従わせることができる。長期的には「下」の人は無力化する
  • 「下」の人は「上」の人のいうことを従っていれば楽。長期的には「下」の人は無能化する
  • こうして、無力化、無能化したひとたちがつくられ、会社は価値を創り出せなくなる

これが私が考える「会社に上下関係をなくしたほうがよい理由」です。

価値観が多様化した時代、価値を創り出すには上下関係は邪魔でしかありません。

ビープラウドではどうなのか

ビープラウドの会社ホームページのトップには以下のように書かれています。

株式会社ビープラウドはソフトウェア開発のプロフェッショナル集団です。 日々研鑽した知識・技術・創造力とチーム力で、アイデアをカタチにし、価値を創り出します。

この言葉が示すように、ビープラウドではよりよい価値を創り出すことを目指しています。

働きやすい組織をつくるのも、よりよい価値を創り出すためです。

先ほど書いたように、価値を創り出すには上下関係は邪魔でしかありません。

そのため、ビープラウドでは上下関係はつくらず、役員も含めてフラットな関係を築けるように気をつけています。

そして、自分では何も考えられない人をつくらないよう、なるべく自分で考え判断してもらうようにしています。

上下関係を連想させる不要な役職もつくっていません。

そして、会社のメンバーには「社長のアイデアも、1つのアイデアでしかない」と思ってもらえるように、コミュニケーションなどを気をつけています。

とはいえ、社長の発言は単なる1発言ではなく注意をひきがちなので、その言葉にも「一理ある」と思ってもらえるように、日頃から勉強を続けることを心がけています。

フラットな中にも、敬意をもった人間関係をベースに

フラットに自由に話し合えればそれでよいわけではありません。

敬意がない言葉を投げつけあってるとしたら、価値を創るどころか雰囲気は悪くなり逆効果です。

日本のことわざにも「親しき仲にも礼儀あり」という言葉がありますが、お互いに敬意をもつことがベースにあり、そのうえでフラットに率直に話し合うことは、常に頭に留めておきたいものです。

あるのは役割のみである

価値を創り出していく過程では、さまざまな役割が発生します。

会社の中での地位、つまり偉い/偉くないではなく、役割を果たせるかどうかが重要です。

価値を創り出すための役割を果たしていなければ、会社での地位が上でも何の意味もありません。

価値の実現のために、その人がどのような役割を果たせるのかが、会社の中でのその人の価値を決めることになるでしょう。

これからも、ビープラウドをフラットで、価値を創り出す土壌・文化がある組織づくりをしていければと思います。

*1:アルフレッド・アドラー(Alfred Adler)が創始し、後継者たちが発展させてきた心理学の体系

*2:NHK 100分de名著 人生の意味の心理学より

捨てる勇気なくして成功なし。「管理ゼロで成果はあがる」は、本気で組織を変えたい人への珠玉のヒント集

「部下を定時に帰らせて、かつ成果は出さないといけない。どうしたらいいのかな。」

大企業に勤めている高校時代の友人から先日相談されました。

働き方改革の流れで、日本は働く時間を少なくする方向に向かっています。

無意味な残業、もしくは深夜残業や休日出勤をしてまで成果を上げる。

これらが常態化するよりは、働き方改革の流れは望ましいと思います。

一方で、仕事の時間を減らしながら、成果は今までどおりに上げるというような、一見矛盾したことを求められ、皆が悪戦苦闘しているのが、いまの日本の世の中でしょう。

そのような人たち(私も含めて)におすすめしたい書籍が出版されました。

ソニックガーデン社の倉貫義人さんが書いた「管理ゼロで成果は上がる〜見直す・なくす・やめるで組織を変えよう」です。

管理ゼロで成果はあがる ~「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう

管理ゼロで成果はあがる ~「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう

本書をおすすめしたい人

本書は、以下のような人たちにおすすめします。

  • 仕事の効率が悪い、時間がかかってしまう人
  • 会社から余計な仕事を撲滅したい人
  • 自分の会社ならではのビジネスモデルをみつけたい人
  • 大きな会社のリーダー、中間管理職
  • 中小企業、スタートアップの経営者
  • 価値を創り出し、成果を生み出す組織論に関心がある人

このようなひとたちにとって、この書籍で述べられているソニックガーデン社の考え方、経験、取り組みは大きな気づきを得られるでしょう。

※著者の「倉貫さんの」と書かずに「ソニックガーデンの」と書いたのは、ソニックガーデンの皆さんの考え方を倉貫さんが代表して書いているように感じたからです。以降も「ソニックガーデンの」と記載します。

ソニックガーデンがどのようなことに取り組んできたか。

私なりの視点で以下の2点から書きたいとおもいます。

  • 捨てる勇気を持ち、時間を手に入れる
  • 自分たちらしさを追求し、仕事のパフォーマンスを上げる

捨てる勇気を持ち、時間を手に入れる

「何かを手に入れるためには、何かを捨てなければならない」

昔からいわれる原理原則です。

野球に例えると、元横浜ベイスターズのハマの大魔神こと佐々木主浩投手*1の攻略方法に似ています。

佐々木投手のストレートとフォークボールはどちらも超一級品。

ストレートを狙ってフォークボールが来たら、タイミングを合わせて打てるような球ではありません。

攻略の答えはフォークボールを狙い、ストレートは捨てること(もしくはその逆)

狙った球種と違うほうが来たら、見逃し三振でごめんなさいする。

それくらいの勇気と割り切りをベンチと選手が持つことで、超一流の投手を攻略できたと、落合博満氏*2が引退後に語っていました。

話は戻り、ソニックガーデンが捨てたもの。

それは、人の管理、組織の階層、人の評価、事業の数字、組織の壁、人材の急募、教育、制度(ルール)、通勤(そしてオフィスまでも捨てた!)などです。

これだけのものを捨てて、ソニックガーデンが手に入れたものは何でしょうか。

それは「価値」を創り出すために使う時間です。

「価値」を創り出すこと以外のムダを捨てた結果、時間を創り出すことに成功したのです。

会社は時間が経つにつれ、価値を創り出すために役立たない仕事、不要な制度などが贅肉のように残り、組織の動きを遅くしてしまいます。

時代の変化は速く、静かに進行します。

そのため長期的に見ると動きが遅い組織は時代の変化についていけず衰退していきます。

そのようなときに「贅肉も役立つことがある」などと言っている場合ではないでしょう。

贅肉のない、筋肉質で俊敏な組織をつくりたいひとにとって、ソニックガーデンの事例、考え方は参考になることでしょう。

自分たちらしさを追求し、仕事のパフォーマンスを上げる

人がパフォーマンスを発揮し、成果を上げる起点は何でしょうか。

それは「自分らしくあること」、そして「人らしくあること」です。

人は自分らしくあること、人らしくあることで、その人本来の能力が発揮できます。

企業は「法人」というように、人格を持ちます

会社の人格は、そこに集まった人たちによって形成されます

自分たちの得意なこと、不得意なことは何なのか?

自分たちが大事にしたい価値観は何なのか?

ソニックガーデンでは、創業時に自分たちの価値観を明確にしホームページに掲載したそうです。

その価値観をもとに、以下のように事業を組み立てていきました。

  • システムを開発・納品してお金をもらうビジネスモデル(常識)→さまざまな軋轢を生み、積極的に仕事ができない→納品のない受託開発
  • 積極的に営業して仕事はとってくるもの(常識・慣習)→自分たちは営業は苦手→顧客を説得する営業をやめる(インバウンドマーケティング)
  • 社員数が多い、売上が大きい経済効果が高い会社はすごいという常識→ソニックガーデンで働く人を幸せにすることを優先*3規模の追求をやめる

人は知らず知らずのうちに他の誰かが考えた、誰かが期待した価値観、常識、慣習に従ってしまうものです。

それに気づかずいると自分らしさを失い、能力や才能を発揮できなくなっていきます。

「自分たちらしさ」を追求したソニックガーデンの考え方は、自分たちがやりたいことはなにか、どのように仕事をしていきたいかを考えたい人たちとって、大いに参考になることでしょう。

最後に:大きな会社にも適用できる考え方、実例なのか

この書籍を読んだ人は「小さい会社だからできるのだろう」と考える人もいるかもしれません。

それはある一面ではたしかです。なぜなら小さい会社は判断を早くしどんどん決断し、変えていけるからです。

しかし、小さい会社でも旧態依然とし、変われない会社はたくさんあります。

本当に大事なことは、組織の大小よりも「変える覚悟があるかどうか」だと思います。

変える覚悟を持てない人は、変えられない言い訳をいくらでも探します。

そのような人にこの書籍は役に立たないでしょう。

しかし、変える覚悟を持てたひとたちにとって、ソニックガーデンが試行錯誤し変化していった様は、参考になるはずです。

  • 捨てる勇気を持ち、時間を手に入れる
  • 自分たちらしさを追求し、仕事のパフォーマンスを上げる

組織を変えていきたい、みんなが長く幸せに働ける良い組織をつくりたい、自分たちらしく仕事をしたいというひとに、ヒントが満載の書籍です。

ぜひ、手にとってお読みください。

管理ゼロで成果はあがる ~「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう

*1:150km台の速球、140km台のフォークで、1998年の横浜ベイスターズの優勝に抑えのエースとして大きく貢献。1998年は56試合、45セーブ、防御率0.64。2000年に大リーグマリナーズに移籍し、新人王。日米通算381セーブは日本記録。

*2:現役時代は3度の3冠王を獲得。中日ドラゴンズ監督時代は、8年間で4度のリーグ優勝、1度の日本一で黄金時代を築いた。

*3:その一方で働く人を幸せにすることで「優秀な人が高い意欲を持って働き続けることが、会社にとって経済的な価値に直結する」という長期的視点の合理的な考え方も本書の中で説明されています。

楽しく遊び心、ユーモアがあり穏やかな環境をよしとする

ブログを書く場合、ネタの確保は大きな課題のひとつです。

ビープラウドのサイトの経営理念のページに「ビープラウドの価値観」が21個書かれています。

これらの一つひとつをテーマとしてブログを書けば、21個のネタを確保できることに気づきました。

今回は「楽しく遊び心、ユーモアがあり穏やかな環境をよしとする」を紹介します。

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人が「仕事に集中して取り組んでいる」状態

人が「集中して仕事に取り組んでいる」とはどのような状態でしょうか。

一般に人の脳波の周波数は5段階あると言われています。*1

  • δ波(デルタ波)

    • 周波数が4Hz以下の状態。
    • 深い睡眠に入っている状態。
  • θ波(シータ波)

    • 周波数が4~7Hzの状態。
    • 寝る間際や起床した後などまどろんでいる時に出る
    • ひらめきが起こったり、記憶力が上がる状態。
  • α波(アルファ波)

    • 周波数が8~13Hzの状態。
    • 集中することが出来たり、脳がリラックスしている状態。
    • 勉強をしたり、仕事をしたりする時に向いている脳波。
  • β波(ベータ波)

    • 周波数が14~30Hzの状態。
    • 集中することが出来るが、イライラしている場合もある。
    • 創造的なことをするより、ルーチンワークが向いている。人が普通に起きて活動をしている時
  • γ波(ガンマ波)

    • 周波数が30~70Hzの状態。
    • 不安になっていたり、興奮している状態。
    • 火事場の馬鹿力を発揮している状態。
    • 長く続くと体が休まらず好ましくない。

上記のうちで、仕事に集中して取り組んでいる望ましい脳波は、α波(アルファ波)といわれています。

人が集中して仕事に取り組める環境とは

α波とは、脳がリラックスしている状態です。

リラックスのために必要なものとしてイメージするのは、楽しさ、遊び心、ユーモア、穏やかさなどではないでしょうか。

ビープラウドでは仕事をするひとたちが集中し能力を発揮できる環境が、仕事をするひとたちの手で自然につくられきたと思います。

それを価値観としてまとめたのが「楽しく遊び心、ユーモアがあり穏やかな環境をよしとする」です。

一方で、β波(ベータ波)、γ波(ガンマ波)が出ている状態は、集中しているが創造的な仕事ができなかったり疲れやすく長続きしない状態です。

このことから成果や期限にいつも追い立てられると、β波(ベータ波)、γ波(ガンマ波)になってしまい逆効果であることが分かります。

仕事をする人を成果や期限で追い立てないことが、集中して取り組んだ結果の良い成果や創造的な仕事につながるのではないでしょうか。

アイデアを生むために

アイデアやひらめきが生まれやすいのは、θ波(シータ波)です。

θ波(シータ波)は、睡眠の前後で生まれます。

良いアイデアが浮かばないときは、仕事中に睡眠の力を使ってアイデアを生み出すのも良いかもしれません(笑)

仕事でリラックスしてばかりいられるのか

自由と責任(自由には責任が発生する)」「制約と創造(制約があってこそ、創造力が生まれる)*2というように、矛盾する2つのことが作用しあってこそ、成果につながることはたしかです。

責任を感じたり、制約事項が発生すると、プレッシャーを感じ緊張します(その結果、脳波はβ波(ベータ波)、γ波(ガンマ波)になります)。

これらは仕事をする上ではゼロにすることはできません。

なぜなら社会は常に動いており、さまざまな事情が複雑に絡み合い影響しあい、常に自分たちの都合だけで仕事ができることはないからです。

バランスとしては、リラックスしている状態(α波)を通常状態とし、β波(ベータ波)、γ波(ガンマ波)は非常時という環境がよいでしょう。

そして、責任や制約に追い立てられて緊張している状態(β波) 、トラブルで火事場の馬鹿力を発揮している状態(γ波)が通常になってしまわないような仕事の環境をつくることです。

経営者としては、ビープラウドで仕事をするひとたちが、リラックスして集中して仕事に臨める環境をこれからもつくっていきたいと思います。

*1:このページを参考にしました。

*2:英語では「自由」は"freedom"と"liberty"の2種類があります。ここでの「自由」はlibertyの方です。リモートワークを例にすると「どこでも仕事がしたい」という場合、たとえ場所がどこであろうと仕事を遂行する責任が発生します。

2019年〜天才の条件

2019年のテーマ

2018年のテーマは「攻め」でした。*1

2019年のテーマも「攻め」に決めました。

2018年、2019年、2020年の3年間で、2021年以降のビープラウドが決まると考えているからです。*2

天才
天才

攻めの原動力

良い攻めを続ける原動力はなんでしょうか。

それは「自己の実力」です。

実力があれば、ひとつひとつの策が力強くなり、策と策のつながりが期待できます。

実力を高めるためには、才能を伸ばすことです。

書籍「羽生善治論 「天才」とは何か」に、著者の加藤一二三氏が考える「天才の条件」が4つ書かれています。

羽生善治論 「天才」とは何か (角川oneテーマ21)

羽生善治論 「天才」とは何か (角川oneテーマ21)

  • 【条件1】無から有を生み出すことが出来る人

    • 若い頃の着手や立てた作戦が、即公式になり、定跡化すること
  • 【条件2】早指し

    • 早く指すことができて、しかも着手が正確で、なおかつ勝つこと
  • 【条件3】未知の局面にも対処できる

    • みたことのない局面であっても、もっとも強力な一手、最強の一手が、局面を見た瞬間に浮かんでくる
  • 【条件4】長考を苦にしないこと

    • 最強の一手を探すために、飽きることなく、興味をもって考え続けることができる

今年取り組むこと

この「天才の条件」にそって、自分の実力を高めるために今年取り組むことを考えてみました。

【条件1】無から有を生み出すことが出来る人

若い頃の着手や立てた作戦が、即公式になり、定跡化すること

「無から有を生み出す」ことに深く関わるのがイノベーションです。

P.F.ドラッカーは「イノベーションは体系としてまとめ、学び、実践できるものである」といっています。

普通の人にとってこの言葉は救いです。

イノベーションを学ぶにも書きましたが「無から有を生み出す」ことができるようになるために、以下を続けていきたいと思います。

  • 観察眼を持つ(→仕事を真剣に研究し、真剣に取り組み続ける
  • 常識を疑う(→違和感に敏感になる
  • アイデアをカタチにする方法を学ぶ(→匠Method*3を学び続ける)

【条件2、3】早指し・未知の局面にも対処できる

(条件2)早指し

早く指すことができて、しかも着手が正確で、なおかつ勝つこと

(条件3)未知の局面にも対処できる

みたことのない局面であっても、もっとも強力な一手、最強の一手が、局面を見た瞬間に浮かんでくる

羽生善治さんが何かの番組で「強い棋士とは、多くの手が思い浮かぶ人ではなく、強い手がすぐに思い浮かぶ人だ」と言っていました。

強い棋士も長い時間を使って考えますが、直観で浮かんだ強い手が本当に正しいのか、見落としはないかを確認するためだと聞きます。

仕事においても早指し能力は重要です。

判断が遅く、実行も遅ければ、価値が生まれるのも遅くなるからです。

仕事における早指し力をあげるために、必要な条件は何でしょうか。

私なりに以下の3つを考えました。

  • 知識と知恵の蓄積
  • 価値観を磨き、価値観に従う
  • 自信と胆力

知識と知恵の蓄積

早指しを支える直観力のもとは知識です。

しかし知識を学んでいるだけでは、頭でっかちになるだけです。

知識を学び、その知恵を活用して実践し、経験から学んだことを知恵として蓄積するプロセスが必要です。

この知識と知恵の蓄積がもとになって直観が生まれます。

知識と知恵を蓄えるために、以下のことを続けたいと思います。

  • 知識を学ぶために多くの書籍を読む
  • 知識を実践で活用する・使ってみる
  • 実践で得たノウハウを知恵として蓄積するためにブログに書く

価値観を磨き、価値観に従う

何かを判断する時に、毎回1から考えていたら判断スピードは落ちます。

自分の中に価値観を築き、価値観に従うように判断すれば、自分なりの答えをすぐに出すことができます。

今年は、価値観のベースとなり、価値観を磨くことができる書籍を読みたいと思います。

自信と胆力

自信

仕事の早指し力を上げるには、自信が不可欠です。

自信がなければ、一歩踏み出すのを躊躇し、迷ってしまうからです。

自信があればすぐに行動に移せます。

自信はどのようにつければよいでしょうか。

自信は2種類あると思います。根拠のない自信と積み上げた自信です。

根拠のない自信は「(理由はわからないが)自分ならできる」というものです。

根拠のない自信は「未来思考」です。

未来のことは誰にもわかりませんが、なにはともあれ、実現は未来の価値を描くところから始まります。

未来の価値を描くために必要な要素が「根拠のない自信」です。

一方で根拠のない自信だけもっていても、価値は実現しません。

価値の実現には、積み上げた自信が必要です。

積み上げた自信は「現在思考」です。

現在の行動を積み上げることによって、根拠のない自信が確信に変わっていきます。

積み上げた自信を得るためにも、今年は特に一日一日の積み重ねを大事にしていきたいと思います。

(そのために、日々の学習のルーティンと自己の活動を手元で記録します)

胆力

未知の局面にも対処できるには、胆力が必要です。

胆力とは「たいていの出来事に驚いたり、恐れたりしないで、物事をやってのける精神力のこと」です。

仕事においても未知の局面は、怖いものです。

そこを逃げるか立ち向かうかは、大きな目的・ビジョンを持っているかにより左右します。

私は自分のキャリアビジョンを匠Methodのモデルとして手元に持っています。

そのモデルを見直すことを日課にし、胆力を鍛えていきたいと思います。

【条件4】長考を苦にしないこと

 最強の一手を探すために、飽きることなく、興味をもって考え続けることができる

考え続けるといっても、考え方がわからないと続けることはできません。

直観で生み出した内容を、さらに深く考えるには「ロジカルシンキング」がよいでしょう。

天才に近づくために、今年はロジカルシンキングにも取り組もうと思います。

ロジカル・シンキング (Best solution)

ロジカル・シンキング (Best solution)

そして「飽きることなく、興味をもって」仕事を研究できればとおもいます。

最後に

天才と呼ばれる人も初めから天才であった訳ではなく、努力によって天才になったのでしょう。

努力とは「ある目的を達成するために、途中で休んだり怠けたりせず、もてる能力のすべてを傾けてすること」とあります。

人生の充実は、自分を成長させることによって得られます

成長は人の根源的な欲求のひとつだからです。

人生を充実させるために、そしてその先にある社会への貢献のために、努力を続けていきたいと思います。

*1:2018年

*2:したがって2020年もテーマは「攻め」になると思います。

*3:匠Method

イノベーションを学ぶ

※この記事は BeProud Advent Calendar 2018 25日目の記事です。

「変化が早い時代」といわれます。

変化が早い時代は、事業を1つつくれば安泰ということはありません。

そのような時代では、時代に合わせて既存事業を進化させる、新事業をつくりだすイノベーションへの取り組みが「常に」必要です。

「常に」必要なのは、自分たちにとって都合が悪い変化が起こってから動いても手遅れになるからです。

そのためには世の中の雰囲気、時代の流れに鋭敏になり、イノベーションを模索し続ける必要があります。

では、どうしたら企業は継続してイノベーションを生み出し続けることができるのでしょうか。

イノベーションとは起業家に特有の道具であり、変化を機会として利用するための手段である。それは体系としてまとめ、学び、実践できるものである。

P.F.ドラッカーの言葉です。

変化を機会として利用する

すなわち、時代の変化がイノベーションのトリガーということです。

では、どうしたら「変化」に気づけるのでしょうか。

私なりに考えてみました。

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観察眼を持つ

変化に気づくには、変化を捉える眼が必要です。

2017年12月31日に和歌山県東牟婁郡太地町の落合博満記念館(場所はここです)を訪れました。

そのときに落合博満さん本人を囲んで、2階のカフェで訪れていた7人ほどで閉館まで2時間以上話す機会に恵まれました。

どうして落合さんは鋭い観察眼を持てるようになったのか」とある人が質問しました。

落合博満さんの答えは「仕事に一生懸命取り組んだから

選手時代は「どうしたらうまく打てるようになるのか」「どうしたらうまくなるのか」を四六時中考え練習に打ち込み、監督時代は「どうしたら勝てるのか」を真剣に考え抜いたそうです。

深く打ち込むことを繰り返すうちに、いろいろなものが見えてくるようになったとのことでした。

仕事を真剣に研究し、真剣に取り組み続けた人だけが持てる観察眼があるのでしょう。

常識を疑う

一方、同じ業界で長い間仕事をしていると、その業界の常識や考え方に染まってきます。

そのままでは、変化に気づくことはできません。

では、どうしたら良いのか。

それは日々の「面倒くさい」「理不尽」という違和感に気づくことだと思います。

普通は「面倒くさい」と思った時にも、思考停止してそのまま続けてしまいがちです。

その時に立ち止まり「この仕事は楽にできないか」「やる意味はあるのか」と立ち止まって考えられるかが分かれ道です。

立ち止まったら、次に「どういう状態が望ましいのか」「どうしたら状況を変えられるのか」を考えます。

過去には便利だったものが、技術の変化で「面倒くさい」に数年後に変わってくることはよくあることです。

こうした違和感に気づく注意力があれば常識を疑う眼を持つことができるでしょう。

アイデアをカタチにする方法を学ぶ

仕事に打ち込み観察眼を持ち、常識を疑うことでアイデアを得るチャンスが増えます。

しかし、アイデアはそれ自体では何の意味もありません。

アイデアをカタチにして実現し、価値を生んでこそアイデアは生きてきます。

冒頭で書いたようにP.F.ドラッカーは以下のように言っています。

イノベーションは体系としてまとめ、学び、実践できるものである。

私はイノベーションを体系として学ぶ方法の一つとして匠Methodという価値創造手法に取り組み、実践活用しています。

今年の8,9月に、匠Methodの実践してきたこと、実践から学んだことを発表する機会がありました。

発表スライドは以下の3つです。

書籍 U理論[第二版]――過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術の序文に以下の言葉があります。

人類の偉大な発明は創造のプロセス、新しいものを創り出す方法そのものだ。 どの分野であれ、創造のプロセスを知って初めて本物の技を身につけたといえる

私も「本物の技の境地」を目指し、学び続けていきたいとおもいます。

最後に:イノベーションを模索し続ける目的

「イノベーションを模索し続ける必要がある」といいましたが、目的は企業が生き残るためではありません。

いちばんの目的は、会社のメンバーがやりがいのある仕事に取り組み続けられるようにすることです。

やりがいのある仕事とは何でしょうか。

私は、自分で学び身につけた自らのスキルや特徴を活かし、一緒に仕事をする人たちと協力しながら、価値を創造することだと考えています。

個人がやりがいある仕事ができ、社会に価値がもたされれば、個人と社会はWin-Winの関係になれます。

社会と個人がWin-Winになる関係になるためのプラットフォームとしての企業。

そのような環境をつくっていければと思います。