慎重に足を運びながら41kmを通過。もう無心で走るだけである。そこでふたたび沿道から声が。
「サブ4行けるかも!」
「行けるかも?」
どれくらいなんだろう。ぎりぎりか。
自分の時計をみても、スタートからのトータルの時間が表示されず、意味不明なラップタイムが表示されている。レースの中盤までは表示されていたのに、いつの間にその表示モードに切り替わったのか。
肝心な時に情報がみえない。人生で何度も繰り返して来たミスである。
有明に入ると、ゴールの東京ビッグサイトが遠くに見えた。
その手前には長い直線があり、その先には続々と右折して行くランナーが見える。
「あそこを曲がったらゴールか!」