大企業に入るか、小さな企業に入るか。企業を選択するときの大きな選択肢である。
私見では、若いうちに大きな企業は経験しておいた方がよい(できれば新卒で)と考えている。それは「大きな会社=立派な会社=すごい人がいる会社」というコンプレックスを無意識に持っている人を、多々見てきたからである。そのようなことにならないためにも、若いうちに1回経験しておいてもよいだろうと思う。
では、小さい企業の良いところはなにかというと、自由な雰囲気、可能性など、いろいろあると思うが、一番大きいと思うのは「経験」である。
ベンチャー通信という冊子で読んだ、みんなの党、松田公太さん(タリーズコーヒージャパン創業者)の言葉を抜粋しておく。
先日、はじめて国会に参加したのですが、民主党や自民党の場合、国会では大御所のベテラン議員しか質問をしません。(中略)
一方のみんなの党の参加者は私一人だけでしたので、私が党を代表して質問する事になりました。初めて国会に参加したので、質問の仕方も分からず、他党の議員の見様見真似で質問しました。
大きな企業と小さな企業でもこれはあてはまる。大企業になると、ある仕事が発生してもそれをこなす先輩は他にもいるのでチャンスはなかなか巡ってこない。
そして先輩の陰に隠れて20代を過ごしているうちにあっというまに30代を迎える。そのような状態で、いきなり責任を持つ立場になったとしても、乗り切ることは難しいだろう。
逆に小さな企業では、自分の意志と実行力さえあれば、若いうちから組織の代表としての仕事を任される可能性は大きくなる。仕事における考える範囲、行動半径が大きくなるので、それは必ず大きな経験値となる。(ただし、会社が小さければよいという訳ではないので、企業選びは慎重に。会社のために人を使い捨てる企業も多く存在するため)
人が成長するのにもっとも必要なのは経験である。経験が人を磨き、実力を育てていく。経験で磨かれた人間性と実力が、その人の人生を切り開く最大の武器になるのはいうまでもない。
最初から「安定」を求めて就職する学生も多いと聞くが、「経験」を軸としたキャリアを考えてみるのはいかがだろうか。
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