「クリエイティブな仕事をしたい」 今年の目標30エントリー まであと7
とは、最近良く聞く言葉である。
そのように言う人も、いざ実行の段になると、真逆のことを言い出すことがある。
「〜の仕事があるからそれはすぐにはできない」
「〜があるから難しい」
これらは、ある程度経験を積んだ人が、過去の経験をもとに判断し、発する言葉であると私は思う。
これらの言葉は、経験からくるものなので、一見妥当におもえ、説得力があるから質が悪い。
しかし、ここであえて考えたい。
過去の経験にこだわり、現状にとどまろうとしていないだろうか。
現状にとどまり、チャレンジをせず、クリエイティブなものなんて生み出せるのだろうか。
新しいものを生み出すには、まず「出来る」という前向きな気持ちをもつことがスタートとなる。
そして「〜できない」ではなく「どうしたら〜できるか」と考えてみることで、ブレークスルーがうまれるのである。
これは「できないもの」を「できる」という根性論では無く、仕事のできる人の思考だと私はおもう。
ビープラウドでは、2012年3月に「Python Professional Programming」を上梓した。
この書籍も、ビープラウドメンバーの「本を書きたい」「自分たちのスキルをかたちにしたい」というところから生まれた書籍である。
執筆メンバーは13名(+ヘビーレビュアー1名<私を除く>)。
自ら手を挙げた有志の集まりである。
書籍専任で書いた人なんていなかった。皆、開発などの仕事を担当しながら、開発の合間や、土日や平日の朝、夜などの時間を使って執筆作業に取り組んだのである。
先日増刷が決まり、はてなブックマークのホットエントリーにも入っていた「2012年上半期限定プログラマーだったら読んでおきたい書籍11選」にもリストアップされていてなかなか好評なようであるが、簡単に生まれた書籍ではない。産みの苦しみも散々味わった。2011年も冬を迎えようという頃には「単なるブログエントリーの集まり(出版社の方いわく)」レベルであった。
出版の話が来た時に「私は〜だから書籍なんて書くことはできない」と皆が思っていたとしたら、書籍執筆はスタートすらせず、もちろん書籍も誕生しなかった。
そんな中、出版までこぎつけることができたのは、「本を書きたい」「〜すれば書けるかも」という前向きな気持ちがスタートになっているのである。
若いうちは「何でもやってみたい」という姿勢であった人が、経験を積んでいくにつれ「〜だからできません」が増えていっては、それはまわりにとって老害である。
人は経験を積むほどに、無意識に自分を守ろうとしてしまうものかもしれない(人の性として仕方ないのかもしれない)。
しかし、私は経験を積めば積むほど、その経験を糧として、チャレンジングな気持ちを持ち続けていきたいし、ビープラウドをそのような姿勢を持った会社にしていければと思う。