ビープラウド社長のブログ

株式会社ビープラウドの社長が、日々の思いなどを綴っていきます。

本好きな会社〜読書会による組織学習

ビープラウドでは、BPRA(BeProud Read for Action)という名の、社内読書会を開催しています。

今日は、読書会を始めた背景・経緯・狙いなどについて書きたいと思います。

今まで開催したテーマ

社内読書会は2016年12月から始めましたが、テーマにした書籍は以下のとおりです。

本物のデータ分析力が身に付く本(日経BPムック)

本物のデータ分析力が身に付く本(日経BPムック)

  • 作者: 河村真一,日置孝一,野寺綾,西腋清行,山本華世,日経情報ストラテジー
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2016/06/22
  • メディア: 単行本
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ITエンジニアのための機械学習理論入門

ITエンジニアのための機械学習理論入門

情報推薦システム入門 -理論と実践-

情報推薦システム入門 -理論と実践-

  • 作者: Dietmar Jannach,Markus Zanker,Alexander Felfernig,Gerhard Friedrich,田中克己,角谷和俊
  • 出版社/メーカー: 共立出版
  • 発売日: 2012/06/22
  • メディア: 単行本
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深層学習 Deep Learning

深層学習 Deep Learning

  • 作者: 麻生英樹,安田宗樹,前田新一,岡野原大輔,岡谷貴之,久保陽太郎,ボレガラダヌシカ
  • 出版社/メーカー: 近代科学社
  • 発売日: 2016/02/01
  • メディア: Kindle版
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Python機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践 impress top gearシリーズ

Python機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践 impress top gearシリーズ

匠Method ?新たな価値観でプロジェクトをデザインするために?

匠Method ?新たな価値観でプロジェクトをデザインするために?

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

  • 作者: アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,小山龍介
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/02/10
  • メディア: 大型本
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バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

  • 作者: アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,グレッグ・バーナーダ,アラン・スミス,関美和
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2015/04/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最強のコピーライティングバイブル――伝説の名著3部作が1冊に凝縮!  国内成功100事例付き

最強のコピーライティングバイブル――伝説の名著3部作が1冊に凝縮! 国内成功100事例付き

マッキンゼー プライシング (The McKinsey anthology)

マッキンゼー プライシング (The McKinsey anthology)

スマート・プライシング 利益を生み出す新価格戦略

スマート・プライシング 利益を生み出す新価格戦略

  • 作者: ジャグモハン・ラジュー,Z・ジョン・チャン,藤井清美
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2011/07/07
  • メディア: 単行本
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良い値決め 悪い値決め ―きちんと儲けるためのプライシング戦略

良い値決め 悪い値決め ―きちんと儲けるためのプライシング戦略

価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか?

価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか?

  • 作者: リー・コールドウェル,武田玲子
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2013/02/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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社内読書会(BPRA)を始めるまでの経緯

BPStudyで発表

私は、2015年9月のBPStudy#97 で「世界に価値を創り出すエンジニアの技術」というテーマで、話をしました。

話の趣旨としては、以下のとおりです。

  • これからの時代のエンジニアは、価値を企画するところから価値を届けるまでの一気通貫のスキル、技術、視点を持ち、仕事をする必要がある
  • つまりそれは、企画、開発、マーケティング・販売の視点を持ちながら仕事をすることである

このような仕事をするには、技術だけではなく、ビジネスにまつわる知識も必要となってきます。

またこのような視点で仕事ができれば、やりがいも大きくなります。

継続的に技術・知識・スキルを習得する必要性

現代社会は、新しい技術や考え方が、次々と生まれる時代です。

そのような時代で働くひとたちは、技術、知識、スキルを1度身につけて終わりではなく、必要に応じて新しい技術、知識、スキルを学習、習得し、使いこなしていく必要があります。

まさにP.F.ドラッカーのいう「知識労働者の時代」と言えるでしょう。

組織学習の必要性

では、どのように新しい技術やスキル、知識を身につけていけばよいのでしょうか。

まず、個人のモチベーションに依存し、書籍を配ったり、勉強しておいてと伝えても、勉強する人としない人というように、ばらつきが出てしまうでしょう。またひとりで学習を続ける場合、モチベーションの維持・継続が難しいところです。

そのような理由から、組織として、チーム学習・組織学習を進める必要があります。

社外研修を数日受けるのも良いでしょうが、身につけるべきスキル・知識のための適切な研修があるとも限りません(あとお高い可能性も)。

それでは、組織・チームとして、知識習得、スキル習得をどのような方法で進めたら良いのか?

わたしは、どのように組織学習を進めていくのかという課題に対しての答えを見つけられずにいました。

Read For Actionとの出会い

BPStudy#97 の発表から1年経過した2016年10月。

たまたま手にした「あなたの会社が最速で変わる7つの戦略」を読み、ビビッと来ました。

あなたの会社が最速で変わる7つの戦略

あなたの会社が最速で変わる7つの戦略

具体的には、第4章「Read For Actionによるイノベーターの育成〜読書会を通した組織学習によってイノベーションが生まれる土壌を耕す」

そこには、NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)という会社で「Read For Action」という読書会を通した組織学習をしている事例が紹介されていました。

NTT-ATの使命は、NTT研究所の研究成果を受け取って商品化すること。

それを受けて必要なマーケティングを行い、適性なビジネスモデルをつくってお客様のところに届けること。

それにも関わらず、マーケティングが出来ていない状況だったそうです。

それは、技術者の割合が大きい会社で、皆がビジネスモデルやマーケティングの知識を持っていないことが背景にありました。

その状況を変えるため、三宅泰世さん(現NTT-AT Chief Marketing Officer)が、「Read For Action」という読書会の手法を使い、ビジネスモデル、マーケティング、プレゼンテーションのスキルを皆で、短時間で習得し組織に展開したとのことです。

「これはビープラウドにも使える手法だ」

そう直感し、三宅さんにお会いしたいと思い、ネットを検索しました。

すると偶然にも1か月後の2016年11月3日に、三宅さん主催の読書会(対象書籍「あなたの会社が最速で変わる7つの戦略」)が開催されることが分かりました。私は迷わず参加申込みをしました。

読書会当日

読書会は、ワークショップ形式で、複数のテーブルに分かれて始まりました。

読書会は、以下のように進みました。

  • 自分のビジネスをビジネスモデルキャンバス(BMC)に記述する
  • 「あなたの会社が最速で変わる7つの戦略」に載っている7つのビジネスモデルを加えることにより、BMCを掘り下げる
  • 自分のビジネスモデルのイノベーションの可能性を検討する

私はPyQ をテーマに取り組みましたが、皆とわいわいと話しながら、そして頭をフル回転させながら、時間密度の濃い読書会が進行する素晴しさを体感できました。

私は、Read For Actionの読書会の進め方をさらに知るべく、リーディングファシリテーター認定の講座を受講することにしました。

リーディング・ファシリテーター養成講座を受講

三宅さんの読書会の17日後、11/20(日)(10:00〜18:00)のリーディングファシリテーター養成講座に、私は参加を申し込みました。

Read For Actionのファシリテーションの方法は、人間心理や脳科学に基づいた設計がされていて、丸1日の講座でしたが、飽きることなくあっという間に終わりました。

講座には、他にも全国や海外(韓国)から10人くらいの人が参加していて、読書会を体験しつつ、読書会のファシリテートの方法や考え方を楽しみながら学ぶことができました。

異業種共創ワークショップに参加

私は、リーディングファシリテーター養成講座に行くだけでは飽き足らず、翌年(2017年)に開催が予定されていた、三宅泰世さん、山本伸さん、大久保祐子さんが主催する「異業種共創ワークショップ」にも参加を申し込みました。

このワークショップは全6回で、以下のように書籍を中心として構成されていました。(時間はいずれも、14:00~17:00)

1月6日(金) START INNOVATION!

START INNOVATION !  with this visual toolkit.〔スタート・イノベーション!  〕―ビジネスイノベーションをはじめるための 実践ビジュアルガイド&思考ツールキット

START INNOVATION ! with this visual toolkit.〔スタート・イノベーション! 〕―ビジネスイノベーションをはじめるための 実践ビジュアルガイド&思考ツールキット

  • 作者: ハイス・ファン・ウルフェン,小山龍介,山口博志,上原哲郎,田川欣哉,高崎拓哉
  • 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 発売日: 2015/02/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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1月20日(金) ビジネスモデルYOU

ビジネスモデルYOU

ビジネスモデルYOU

  • 作者: ティム・クラーク,アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,神田昌典
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/10/26
  • メディア: 大型本
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2月3日(金) ストーリー思考

ストーリー思考---「フューチャーマッピング」で隠れた才能が目覚める

ストーリー思考---「フューチャーマッピング」で隠れた才能が目覚める

2月17日(金) ビジネスモデルジェネレーション、バリュープロポジションデザイン

バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

  • 作者: アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,グレッグ・バーナーダ,アラン・スミス,関美和
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2015/04/17
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ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

  • 作者: アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,小山龍介
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/02/10
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3月10日(金) 稼ぐ言葉の法則、最強のコピーライティングバイブル

稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41

稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41

最強のコピーライティングバイブル――伝説の名著3部作が1冊に凝縮!  国内成功100事例付き

最強のコピーライティングバイブル――伝説の名著3部作が1冊に凝縮! 国内成功100事例付き

3月17日(金) ザ・プレゼンテーション、スライドロジー

ザ・プレゼンテーション

ザ・プレゼンテーション

  • 作者: ナンシー・デュアルテ,中西真雄美
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2012/09/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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slide:ology[スライドロジ―]―プレゼンテーション、ビジュアルの革新

slide:ology[スライドロジ―]―プレゼンテーション、ビジュアルの革新

ワークショップ6回の全体の流れは以下のとおりです。

①イノベーションを開始する(START INNOVATION!)

②自分の強みを見つけ出し、取り組むべきビジネスを見つける(ビジネスモデルYOU、ストーリー思考)

③ビジネスモデルを確立する(ビジネスモデルジェネレーション、バリュープロポジションデザイン)

④マーケティング(稼ぐ言葉の法則、最強のコピーライティングバイブル)

⑤販売(ザ・プレゼンテーション、スライドロジー)

このワークショップには、以下の目的で参加しました。

  • PyQの販売開始を控えていた時期で、PyQのプロモーションのための知識を得る
  • Read For Actionによる読書会を体感し、読書会の社内展開に活かす

全6回に参加し、新たな自分も発見することができ、スピーディーな読書会ファシリテーションを体感できました。

PyQチームへの展開

2017年4月に、PyQを販売開始するにあたり、価格を決めたり、ランディングページや広告のキャッチコピーを決める必要がありました。

それらを決めるために、チームで読書会を開催しました。内容は以下のスライドで。

コミュニケーションの場としての読書会

私が経営者として考えていることや、仕事に対する考えなどを、ビープラウドの人たちに直接話すことができる機会は限られています。

読書会には、書籍をきっかけとして、自分の考えを押し付けがましくなく、フラットに話すことが出来るというメリットあります。

また、逆にメンバーの考え方を聞いたり、教えてもらったりなどする場合もあります。

そのように読書会は、各人の知識と知識が結びつき、新たな知識やアイデアが創造される場としても期待ができます。

これから

ビープラウドには、本が好きで学習意欲が高いメンバーが集っていますので、読書会の方法は馴染みやすいと思っています。

読書会により組織学習を進め、技術、スキルの習得、コミュニケーションの活発化、そしてビジネスとしての成果につなげて行きたいとおもいます。

※「Read For Action」については、以下の書籍が詳しいです。

バカになるほど、本を読め!

バカになるほど、本を読め!