「会社に電話がかかって来たら、電話に出ましょう」
ほとんどの人が、言われ続けて来ていることとおもいます。
電話が仕事に及ぼすデメリット
電話が会社にかかってくると、さまざまな問題が生まれる可能性があります。
- 不在時にメモのやりとりや連絡が社内で必要になり、時間を取られる
- 集中していた作業が中断される
- 不要な飛び込み営業電話の対応(電話の取次、断りの会話)に時間を取られてしまう
また、電話を仕事で使うのが習慣になると、以下のような問題が発生します。
- 電話が最優先となり、自分の仕事が中断される
- 電話がかかってこないか、常に気にしている必要がある
- 電話に出れなかった場合に、かけなおす必要がある。出なかった場合にまたかけるなどがタイミングを合わせる同期コストが必要
- お客さんから思いつき、またはまとまってない状態で電話で要件を伝えられてしまう。メモを残して送信しておかないと、言った言わない問題になることもある
このようなデメリットを無くすために私は会社をつくったときから、携帯電話を含めて、電話を仕事で使わないように、会社の仕事をつくってきました。
そのために、以下のようなことをやって来ました。
- Slackなどのクラウドツールでなるべくお客さんとやりとりするようにする
- 話したい時は、Hangoutなどのビデオ通話ミーティングか直接のミーティングを設定する
- 電話に出れなかったらメールで「お電話いただきましたが要件は何でしょうか」と返し、メールでのやりとりに移行する
- 電話に出ない(わざとではなく、気づいてないだけですが)。この人は電話に出ない人という烙印を押してもらう
この結果、現在ではお客さんからほとんど電話はかかってこない状態になりました。
電話代行サービス、電話秘書サービスの導入
しかし、会社にはお客さんだけではなく、さまざまな電話がかかってきます。
かかってくる電話の内容を分析したところ、半分以上が会社に不必要な営業電話であることがわかりました。
そこで、去年の11月からビジネスアシストの電話代行サービス、電話秘書サービスを導入しました。
このサービスは、以下のようなことをやってくれます
- 電話をまず受けてくれる(電話番号は今までのまま)
- ホワイトリスト(取引先やパートナーなど)に基いて、電話を転送してくれる。営業電話は体良く断ってくれる
- かかってきた電話のログをメールで送ってくれる
このサービスを導入した結果、一日に会社にかかってくる電話が4〜5件中のうち、半分になりました。
その結果、以下のようなメリットを得られました。
- 電話で作業が中断される回数が減り、また営業電話の取次、取次判断や、断るための会話など、電話に取られる時間が減り、本質的な仕事に時間を使えるようになった
- ログがメールで残るので、電話メモなど社内連絡のやり取りコストが減った
- お客様が電話をかけたが、誰も出なかったということが無くなった
月額18,600円ですが、社内ではかなり好評なので費用対効果は生まれていると思います。
電話に出ないルール
また、このサービスを導入した上で、さらに以下のルールを追加しました。
「電話がなっても電話にでなくてよい(電話担当の事務の人以外)」
電話がかかってくる内容を分析したところ、以下のような状況でした。
- お客さんはほとんどかかって来ない
- 税理士、弁護士、社会保険労務士の顧問の人たち(頻度も少なく、急ぎということはない)
- 社員からの急な電話(事故にあったなど)
結論としては、緊急の電話がかかってくるのはイレギュラーケースであり、必要であれば後でかけ直せば良く、そこに電話対応コストをかけるのはもったいないということで、電話にでなくて良いということになりました。
これによって、電話担当の人がいないときに「誰が電話に出るんだ」という空気の読み合いが不要となりました。
ちなみに、電話代行サービス、電話秘書サービスの導入や、電話に出なくて良いというルールの導入は私が決めたことではなく、BPカイゼンという社内の改善活動からつくられたルールです。
ついでに、これを機会に電話の音も最小にしました。電話に気づく必要が無いので。
今後
今後ですが、顧客だけではなく、税理士、弁護士、社会保険労務士のひとたちも、可能な限りチャットの世界に巻き込み、電話を少しでも減らしていこうと思います。
わずかな改善かもしれませんが、塵も積もれば山となる改善と感じています。
これからも、会社で仕事をしている人が集中でき、成果を生み出せる環境をつくっていければと思います。