ビープラウド社長のブログ

株式会社ビープラウドの社長が、日々の思いなどを綴っていきます。

会社は1日にして成らず

ビープラウドのサイトの経営理念のページに「ビープラウドの価値観」が21個書かれています。

今回は「よい環境は与えられるのではなく、自ら参加し、改善し、つくりあげていくこと」について書きたいと思います。

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「ローマは1日にして成らず*1

同様に、よい会社やチームも短期間ではつくれません。

日々、会社の良い在り方を模索し、試行し、改善する。

そのプロセスは、会社を磨いていくプロセスそのものといえるでしょう。

この会社を磨いていくプロセスとして、ビープラウドには「BPカイゼン(Be Proud カイゼン)」という取り組みがあります。

「BPカイゼン」は2012年の12月に始まった取り組みです。

当時は会社を起ち上げて6年が経ち、社員は30人を超えていました。

「会社には30人の壁がある」とよくいわれます。

社内は自由ではありましたが整備されていない面も多く、人が増えたことに対応しきれず大小の問題を引き起こしていました。

そこで有志の人たちが「会社を自分たちでよくしていこう」とたち上げてくれたのが「BPカイゼン」です。

BPカイゼンの取り組み

「BPカイゼン」は月に2回(1回1時間)開催されます。

改善課題は、チケットとして社内のredmineに誰でも作成できます。

あがっているチケットについてBPカイゼンで皆が集まった場で議論し、実施の可否や進め方、導入方法などを話し合い、決定します。

2019年3月6日までに作成されたチケットは292件です。

6年で292件もの会社改善の意見が出たということはとても貴重であり、会社にとってありがたいことです。

週5日のリモートワーク制度を検討・導入

BPカイゼンで実施が決まったものの1つにBPRD2.0があります。

BPRD2.0とは、それまで週1日リモートワークOKだったもの(BPRD1.0)を、週5日OKにするというものです。

このような大きな制度変更を、会社メンバー主導で決められたことは大きな価値があります。

BPRD2.0以外にも、BPカイゼンで決まったものには、以下のようなものなどがあります。

  • Slackの導入(Skypeからの移行)
  • 残業時間短縮の取り組み(おかげでプロジェクト平常運転時は残業はほぼ無い状態になりました)
  • 1日の仕事時間の8H→7.5Hの時間の短縮(7Hが提案されたが段階的に)
  • イベント参加支援(BPPR,BPES)
  • BPBP(Be Proud Book Purchase:本購入支援制度) 月3000円→5000円にアップ
  • プロジェクトキックオフ時のやることシート
  • オンライン会議にzoomの導入検討(元々はGoogle Hangout、Slack Call)

このように社員をサポートするもの、働きかた、新しいツールの導入など大小さまざまなものが日々話し合われています。

改善は会社メンバー主導でうまくいく

2012年にBPカイゼンが始まるまでは、経営者側で社員の声を拾い、会社の制度を考え決めていました。

しかしこれには限界があります。

なぜなら経営者もニーズを拾いきれるわけではないので、社内で求められていない施策や制度をつくってしまうかもしれないからです(そして私は良い施策や制度を考える自信はありません)。

BPカイゼンのポイントは、会社メンバー(経営メンバー含む)が自分たちで会社の制度などを決め、運用していることです。

BPRD2.0で週5日リモートワークがOKというのをBPカイゼンで決めたときを例にあげます。

週5日をリモートワークOKにすると、勤務の自由度はあがります。

一方で同じオフィスにいないということで仕事がうまく回らなくなるというリスクも考えられます。

週5日をリモートワークにして仕事がうまく回らなかったら、その制度をやめざるをえません。

そのようなことにならないように、どうしたら週5日間のリモートワークがうまくまわるのか、仕事で成果がでるのか、仕事が気持ちよくできるのかなどを皆で考え、行動指針や仕組みなどを決めたりしました。

その結果、スムーズに週5日のリモートワークは導入され、運用されました。

このように自分たちが決めたことがうまくまわるように、お互いに工夫をするので制度自体も自然によくなっていきます

週5日のリモートワークを会社側で一方的に決めた場合でも、社員側はありがたくは思ってくれるでしょう。

会社から与えられたものなので、自分たちでうまく回るように良くしていこうという気持ちは起きにくいかもしれません。

そして、うまくいかなくても会社側の問題と思うかもしれません。

BPカイゼンが、一部の人のためのものにならないようにする

BPカイゼンは自主参加なので、参加する人と参加しない人が出てきます。

興味があるテーマの時に部分的に参加する人もいます。

この時に注意しないといけないのは、BPカイゼンに参加している一部の人にとってだけ、都合が良い決定にならないようにすることです。

そのようなことに気をつけ、BPカイゼンは以下のような工夫をしてオープンに運用しています。

  • 議事録を社内全員に開示・通知
  • 社内全員が参照できるredmineのチケットに議論内容・経緯をすべて記載
  • 必要に応じて社内アンケートの実施

最後に

会社は法人というように、そこに集まっているひとたちによって会社の性格・人格はつくられます。

その会社のありかたを会社にいる人たちで決められるということは、自然なことであり自由なことではないでしょうか。

BPカイゼンに自主的・主体的に参加してくれるメンバーに経営者として感謝しつつ、その取組みを支援し、会社をよりよく磨いていければと思います。

*1:大きなことは長年の努力なしに成し遂げることはできないという例え