「いままでに自分を成長させるために一番役立った言葉は?」
と質問されたら「言い訳は進歩の敵」と私は答えるでしょう。
これは、私が24歳のときに読んだ野村克也氏の著書「勝者の資格」に書かれていた言葉です。
- 作者: 野村克也
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この言葉を知って以来、私は仕事をするときに言い訳が浮かんで来たら、ぐっと飲み込むようにしていました。
では、なぜ「言い訳が進歩の敵」になるのでしょうか。
たとえば、システムで障害が発生した場合を例にします。以下の原因は全て事実だとします。
システム障害の原因
- 作業していたときに、体調が悪くて頭が回らなかった
- XXさんがXXXをやってくれなかった
- 障害があった箇所は、つくりが複雑で修正が大変
言い訳をする人
上記の事実に対して言い訳を言葉にして、青字のように考えたとします。
「作業していたときに、体調が悪くて頭が回らなかったんです」
体調が悪かったせいで、自分のスキルが無い訳ではない。
「XXさんがXXXをやってくれなかったんです。」
作業しなかったのは自分ではないから関係ない。自分は作業漏れするような抜けた人ではない。
「障害があった箇所は、つくりが複雑で修正が大変なんです」
誰がやってもミスしがちな箇所で、自分のスキルが劣っているわけではない。
言い訳をしない人
言い訳をしない人は、以下のように考えたとします。
作業していたときに、体調が悪くて頭が回らなかった
- そもそも体調が悪くなる普段の生活に問題はないだろうか?
- →体調を良くするための対策を考えよう
XXさんがXXXをやってくれなかった
- 自分にもできることはなかったか?
- →これからは全体に目を配り、関係者には早めにリマインドしよう
障害があった箇所は、つくりが複雑で修正が大変
- もう少し慎重に作業を進められたのでは?
- → 該当箇所を詳しく知っている人にレビューしてもらおう
言い訳をする人と、言い訳をしない人で生まれる違い
言い訳をする人と、言い訳をしない人の違いはなんでしょうか。
言い訳をする人
- 外部の事実を把握しただけで、自分に目が向いていない
言い訳をしない人
- 外部の事実を把握した上で、自分に目が向いている
そして、以下のような違いを生み出します。
言い訳をする人(=自分に目が向かない人)
- →自分を振り返り、改善すべきことに思い至らない
- →進歩しない
言い訳をしない人(=自分に目が向けられる人)
- →自分を振り返り、改善すべきことに思い至る
- →思考や行動を改善する
- →進歩する
自分にとってネガティブなことが起きた時に、自分に目を向け、振り返ることが出来る人は、それを糧に進歩できる人といえるでしょう。
このことから、成長・進歩したかったら「言い訳をしない」ことを習慣にすると良いのではないでしょうか。
罪悪感に注意
「自分に目を向ける」ときに注意があります。
それは、罪悪感を持たないようにするということです。罪悪感を持つと進歩が止まります。
罪悪感を持たず進歩できる人と、罪悪感を持ち進歩できない人の違いはなんでしょうか。
罪悪感を持たず進歩できる人
- 未来を見ている
- 過去は反省しつつも、やってしまったことは仕方ないと良い意味での割り切りをしている
- 今より進歩した未来を見ているので、行動の活力が湧く
- 行動し、進歩する
罪悪感を持ち、進歩できない人
- 過去を見ている
- 過去もしくは今の自分を責めている
- 過去を見ているので、未来への行動活力が湧きにくい
- 行動しないので進歩しない
まとめ
進歩・成長できるひとは以下のような思考ができるひとでしょう。
- ステップ1:自分にとってネガティブなことが起こる
- ステップ2:事実を把握する
- ステップ3:過去・今の自分に目を向け、自分の改善点をみつける
ステップ4:未来の自分に目を向け、行動する
- 「過去は変えられない」と良い意味で割り切るマインドを持つ
- ※ もし他の人に迷惑をかけた人としたら、間違っても「過去は変えられない」と言葉にしてはいけません
経営者・リーダーとして
会社では、さまざまなことが起こります。
- 「それは社員がやったこと」
- 「私が知らないところで、知らないうちに被害が広がっていた」
- 「なぜ、そんなことをするんだ」
と言いたくなるようなことが起こるかもしれません。
「会社で起こることはすべて自分の責任」と考え、自分を成長・進歩させていこうとおもいます。