12月13日に松下幸之助経営研究会の10回目に参加。
テーマは「販売革新ということ」
1964年(昭和39年)に熱海で開かれた全国の販売会社、代理店との懇談会。そのあとに断行された販売ルートの革新がテーマである。
熱海会談が開かれたきっかけは、6月16日に発生した新潟地震(M7.5)。
現地の販売会社、代理店の被害額を聞いた時に、これは少し大きすぎるのではないかと松下幸之助が気づいたのだという。そして全国の販売会社、代理店を調査すると、全国で過剰在庫だということが判明した。
松下の事業部が、販売計画達成のため、販売店、代理店に押し込み販売をし、購入されない商品が、在庫として残っていたのである。売れない分は手形を切って先送りにしていたのである。資本金500万円の販売会社が1億円の手形を切っているケースもあったという。不良債権が焦げ付けば、それはパナソニックがかぶることになる
そして、松下幸之助は、全国の販売店、代理店170社を集め、実情を聞き、議論することにしたのである。
そこで3日間の議論の末、松下幸之助は、松下の注意が足りなかった事を詫び、取引構造に関する根本的改善を約束したのだという。
この会談の後に実施された販売革新は以下の内容である。
(1)流通改革
→商圏整理(一地域一販社の徹底)、事業部直販制
(2)不良債権一掃
(3)新月賦販売制度の実施
(4)教育
パナソニックは、この販売革新を実施するために、300億円をつぎこむ覚悟を決めた。しかし、この販売改革で、翌年不況にもかかわらず逆に300億円の利益をあげる。
勉強会主催の中島孝志さんは「創業から会社をみてきたからこその、組織の膿みに気づく直感」と言っていた。
どのような組織でも歪みというものは必ず発生するものだと思う。そのようなものから目を逸らさぬよう、また気づき、行動できればと思う。
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