2018年2月2日(金) に開催された「匠の冬祭り2018 in 関西」に東京からサテライト枠で参加しました。
第一部は、匠Business Placeの田中豊久さんの「匠Methodによるデジタルトランスフォーメーション」がテーマでした。
以下はまとめです。
時代の流れ
- 1960年代:メインフレーム
- 1980年台:パーソナルコンピュータ
- 1990年台:インターネット
- 2000年代:ソーシャル
- 2010年代:BigData,IoT、AI時代
デジタルトランスフォーメーション
「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」(WikiPadiaより)
デジタルに頼るだけで良いのか?
- 「人間」が問われる時代
匠Methodとは
- 自分を見定めるメソッド
- ビジネスでの合意形成
- 新たな価値観の注入
- みんなの「うれしい」を創造する
- 技・人・心
技
知識体系
- 価値→未来(価値検証)
- 要求→未来(要求実現)
価値から考える
→プロジェクトの早い段階で不要なものを取り除くことができる
その未来の価値は?未来から価値を考える
- 要求の価値は?要求から価値を考える
- その施策はなんのため?行動→要求→価値とトレースして考える
何のためにモデリングをするのか?
見える化の3つの価値
- 発見
- 合意形成
- 継続的活用
作ったモデルはどのように活用されるか?
- チームの合意形成
- 自分たちは何のために集まっているのか?腹落ちするゴールをつくる
モデルの種類
価値モデル
心を刺激するモデル
価値デザインモデル
- 強みをデザインする
- 自分たちは本当は何をしたいのか
- 中長期的に考える
価値分析モデル
- ステークホルダー、嬉しいこと、目的
- 嬉しいことをデザインする
- 目的は価値を提供できるか
要求モデル
安定のモデル(納得感)
要求分析ツリー
- ロジックツリー、抜け漏れの発見
- ビジョンから業務までの構造化
- アイデアの粒度の整理
- 優先度付けの根拠
活動モデル
ゴール記述モデル
- 要求分析ツリーからの具体化
- プロジェクトプラニング
- 評価設定
人
匠Methodを使うことによって思考が変わる
常に価値を問うようになる
- 仕事で外すことが少なくなる
- モチベーションが高くなる
心が強くなる
- 自分を大事にしながら、社会のために頑張ろうという気持ち→心が強くなる
- 未来を実現したいというモチベーションにつながる
デジタル時代と匠Methodの関係
- 人は死ぬが、機械は死なない
- 機械は知識の継承が簡単
機械は人を超えていく
- 機械は生きない
- 自分は何がしたいか?を問うことが大事
デジタル時代には価値を瞬時に捉えられる人が強い
- 実現への道はAIが考えるかもしれない
誰かを喜ばせたいというのは人間の根源的な欲求→これからの時代も大事なこととして残る
匠Methodで何が出来るか?(事例)
- 匠Method+介護=M3ケアポータル
-
企業ブランディング、製品ブランディングを活動にまでつなげる
萩本順三さんによる補足
- オブジェクト指向、要求開発のモデリング:心を刺激するものが少ないと感じていた
- 心を刺激するモデルをつくると、モデルは絵に描いた餅ではなくなる。これが価値:楽しい(ハラハラ・ドキドキ)
- ハラハラ・ドキドキ(デザイン思考)と納得(システム思考)の間を行き来してモデルを洗練させる
感想
デジタルトランスフォーメーションにより、さまざまなものがデジタル化し、人々の生活が年々変化してきています。
そして、スマホの普及、IoT、アクセス解析データなどのビッグデータをプログラムが分析することにより「正しい答え」を導き出される流れはこれからも加速していくでしょう。
プログラムが答えを出してくれるようになる中で「有限かつ貴重な時間の中で、自分たちは何に取り組むべきなのか」を考えることが重要になっていきます。
人の時間よりもお金が重要だった時代、つまり「お金>人の時間」の時代から「人の時間>お金」の時代にますますシフトしていくからです。
この仕事の根源を考えることは、人の役割であり、データで導き出すものではありません。
自分たちが取り組むべきものを見つけることができる、それが匠Methodの重要な価値のひとつではないでしょうか。
匠Methodの書籍はこちら

匠Method: 〜新たな価値観でプロジェクトをデザインするために〜
- 作者: 萩本順三
- 出版社/メーカー: 匠BusinessPlace出版
- 発売日: 2016/12/24
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