個人事業主で仕事をしていた時代で、成長の糧となった忘れられないプロジェクトがある。
29歳のときに、フリーとして初めて現場に常駐したプロジェクトである。
その現場のシステムは、B2Bのシステムで、雑誌などでもみかけたことのある有名なプロジェクトである。
しかも要件定義から入らせてもらえるという。私は面談の後、プロジェクトに参画することを迷わず選んだ。
最初の2か月は、ビジネスの現場から離れたビルで、5人ほどの開発チーム(他はベンチャー企業の社員)でパッケージエンジンの把握と調査。
そして2か月が経ったある日、プロジェクトの全体会議に趣旨も聞かずに連れていかれた。
30人ほどが参加した会議では本番運用に向けてのテストが中心議題として進められていた。
「要件定義中なのに、なぜ本番運用テスト?」
頭が混乱した。
話は進み、うちのチームのマネージャは、現在のエンジンが抱えている問題点を列挙し、つくりかえを提案した。
フルボッコとはこのことだろう。日本を代表する大手電気会社の人たちから痛烈な批判を頂いた。
「本番運用手前になって、今更なにを言っているんだ」
「で、あなたたちは何を今やっているの?」
クーデターは失敗した。
私がいるチームは、要件定義から障害解決チームへと役割を変えた。8月も終わりのことである。(続く)
今年の目標103エントリー まであと31