今年限りで中日ドラゴンズの監督を解任される落合監督。チームは勝っているが球団の興行成績が奮わないための報道とされている。その一因が試合後記者に話す言葉が少なく、報道が減っていることだと聞いた。
試合後に選手に対する怒りのコメントを記者にぶちまける監督も多い。ぼやきや賞賛で選手に発奮を促す監督もいる。マスコミへチームを売り込む。それが監督の役目のひとつであるという人もいる。
しかし、落合監督は違う。
11月3日の東京中日スポーツの「龍の背に乗って」というコラムに、言葉少なにしか語らない理由について、落合監督のコメントが掲載されていた。
「言葉やしぐさは、時として邪魔になる。理解されないときがある。オレはな、選手の邪魔をしちゃいけないんだ。自分の言葉を一字一句漏らさずに載せるためには、これくらいの字数がちょうどいい。あとは黙って見ているんだよ」
新聞に掲載される字数しか語らなければ、全コメントが掲載されるので誤解がないということらしい。
新聞などのメディアでは、自分達の都合の良いようにコメントを修正し紙面に掲載する。
その記事が時には選手に誤解され、不信に変わり、プレイにも影響する。
そのようなことを現役時代から経験してきたからこそ、掲載される自分のコメントにも気を遣う。
あくまで選手が主役。選手が最も良いプレーをできるように気を配り、行動する。
言葉で言うのは簡単だが、実際に貫くのは難しい。まさにプロフェッショナルの行動であろう。
クライマックスシリーズのファイナルステージが始まっているが、勝つためにプロフェッショナルを貫く監督の最後の戦いを楽しみに見守りたい。
今年の目標103エントリー まであと89