ビープラウド社長のブログ

株式会社ビープラウドの社長が、日々の思いなどを綴っていきます。

広島東洋カープ、2017年セリーグ優勝おめでとうございます

広島東洋カープ(以下、広島)が9月18日にセリーグ優勝を決めました。

2016年セリーグ優勝に続いての連覇です。

圧倒的な戦力と言われているソフトバンクホークスも2015年の優勝の翌年は2位に終わり連覇の難しさを物語っています。

広島の連覇は、私の想像を超えていたので、暗黒時代から優勝・連覇までの道のりをまとめておきます*1

16年にわたった暗黒期

広島の暗黒期のきっかけは、1993年オフに日本球界に導入されたフリーエージェント(FA)制度です。

広島はお金も無いので、FAで選手を獲得することはせず、育てる道を選びます。

1996年は春から首位を独走。2位の巨人に最大11.5ゲーム差をつけます。

しかし、巨人に逆転優勝*2を許し、1997年の3位を最後に2012年までBクラス。暗黒時代に突入します。

FAでは、2000年に江藤智選手が巨人に、2003年に金本知憲選手が阪神に、2008年には黒田博樹投手がメジャーリーグに、新井貴浩選手が阪神に移籍するなど、せっかく育てた選手も流出しチームは弱体化していきました。

赤ヘル復活への道のり

暗黒時代から優勝への道は、2010年野村謙二郎監督の就任から始まったと言ってよいでしょう。

野村謙二郎監督が退任後に著した書籍「変わるしかなかった。」では、2010年就任時のチームの様子を以下のように書いています。

質の高いチームは約束事が徹底されている。僕が就任した時のカープはそれがないも同然だった。「なんでこんなチームになってしまったんだろう・・・」

ベースカバーもできない、連携プレーができない、サインプレーができないという状況だったようです。

そして開幕から7連敗。チームも5位に終わり、新人監督の洗礼を浴びました。

ちなみに2010年のセリーグ優勝チームは中日ドラゴンズです。

2013年 赤い旋風

野村謙二郎監督が試行錯誤、四苦八苦しながら、迎えた2013年。

9月には、長年苦手意識を持っていたこの年優勝の巨人に3連勝。

17年ぶりの3位。Aクラスで、初のクライマックシリーズ(CS)進出を果たし「赤い旋風」を起こします。

特に阪神とのCS初戦で、代打攻勢で藤浪晋太郎投手を攻略した鮮やかな逆転劇は、今でも印象に残っています。

この年に、鈴木誠也が高卒ルーキーで入団しています*3

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2013年、中日は、パ・リーグもあわせて11球団に負け越すなど4位に終わり、2001年の5位以来12年ぶりのBクラス。広島と入れ替わりに暗黒期に突入していきます。

2014年 大竹寛のFA移籍

「赤い旋風」で、優勝への機運が高まる中、ローテーションの一角を担っていた大竹寛投手が(2012年11勝、2013年10勝)2014年シーズンにFAで巨人に移籍します。

10勝投手が同リーグ他球団に移籍するということは、単純にいうと20勝の差がつくいうことです。

巨人は2012、2013年と優勝し戦力も充実していたので「なにも大竹を獲ることないだろう。。」と憤りを感じたのを憶えています*4

2014年はシーズン開始から首位を快走するものの失速し、3位に終わります*5

2014年、中日は谷繁元信選手が兼任監督で就任しましたが、8月に20敗するなど大きく失速し4位。2年連続Bクラスに終わりました。

2015年 黒田博樹と新井貴浩の復帰

2015年にはメジャーリーグから黒田博樹投手が復帰し話題を集めました。

また、阪神で数年くすぶっていた新井貴浩も復帰。前田健太も全盛期を迎え、広島を優勝候補にあげる解説者も増えました。しかしチームは4位に終わります。

2015年中日は福田永将の活躍で開幕10試合目時点で首位に立つも、その後失速し5位に終わります。秋には山本昌、谷繁元信、和田一浩、小笠原道大、川上憲伸、朝倉健太が戦力外や引退でチームを去り、2016年からチームの若返りが始まります。

2016年 前田健太のFA移籍

2015年は、優勝の機運が高まったところでのBクラス。

さらに2016年、エースの前田健太投手(前年15勝8敗)がメジャーリーグに移籍してしまいます。

「広島が優勝することはなかったか。。」

私はそう思っていました。

2016年、25年ぶりの優勝

2016年は中日から移籍したルナが4番サードという苦しい布陣でスタート*6

4月には新井貴浩が2000本安打を達成。「努力の人」の記録達成にチームの勢いもつきました。

交流戦も乗り切り、2位巨人に17.5ゲーム差のぶっちぎりの優勝。

投手陣も野村祐輔投手が16勝3敗の成績を残し、前田健太投手の穴を埋めました。

絶対的エースが抜けた次のシーズンでの優勝。

エースが抜けても次のエースが出てくる。そのようなチームは強いですね。

中日は2016年から谷繁監督が専任監督に就任。新外国人ビシエドの活躍で、5月に首位に立つもその後大きく失速。谷繁監督も夏に解任。その後森繁和監督代行が采配を振るいましたが、ナゴヤドーム元年の1997年以来20年ぶりの最下位に沈みます。

2017年 連覇

2016年オフには、優勝を花道に黒田博樹投手が引退(2015年11勝、2016年10勝)。

若手が育っているとはいえ、10勝投手が抜けるのは苦しい」と私は思っていました。

ところが、若い投手陣が一気に一人立ち。

9月20日現在、薮田和樹投手が、14勝3敗(2016年は3勝1敗)、岡田明丈投手が12勝5敗(2016年は4勝3敗)と好成績を上げています。

また、大瀬良大地投手が9勝2敗と先発投手として、シーズン途中まで7連勝と復活します。

大瀬良投手は2014年に10勝で新人王を獲得したあと、2015年3勝、2016年3勝と思うような成績をあげられずにいました。

苦しい時期を過ごしましたが、今年は黒田投手に代わり投手陣の精神的支柱になったのではないでしょうか。

2017年、中日は5位確定。球団ワーストの5年連続Bクラスです。

黄金時代の息吹

タナキクマル(田中広輔、菊池涼介、丸佳浩)とよばれる同年代のセンターライン三銃士*7。それぞれが球界を代表するレベルの選手になり、チームを引っ張っています。

書籍、根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男は、伝説のGMといわれている根本陸夫氏が、広島、西武、ソフトバンクの黄金時代をつくった軌跡が描かれた書籍です。

根本陸夫氏が広島の監督時代、実績ある山内一弘を若手の模範として移籍させました。そして20代前半の若手の山本浩二、衣笠祥雄、水谷実雄らに「君たちが山内を追い越さないとチームは強くならない」とハッパをかけて競わせたそうです。

この逸話は、黒田博樹、新井貴浩の姿が山内一弘に、水谷実雄、山本浩二、衣笠祥雄の姿が、田中広輔、菊池涼介、丸佳浩にだぶって見えてきます。

根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男

根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男

おすすめ書籍

2010年から2016年優勝までの7年間の道のりを追いたい人は、書籍「変わるしかなかった。(野村謙二郎著)」、「撓まず 屈せず 挫折を力に変える方程式(新井貴浩著)」の2冊を読むとよいでしょう。

# 変わるしかなかった。

変わるしかなかった。

変わるしかなかった。

野村謙二郎元監督が退任時に書いた書籍。就任期間(2010年〜2014)の各シーズンを回顧しています。

# 撓まず 屈せず 挫折を力に変える方程式

撓まず 屈せず 挫折を力に変える方程式

撓まず 屈せず 挫折を力に変える方程式

新井さん視点で2015・2016年シーズン、広島球団への愛などが語られています。

# 赤ヘル1975

赤ヘル1975 (講談社文庫)

赤ヘル1975 (講談社文庫)

第一期黄金時代を迎える前の、1975年(昭和50年)広島初優勝時のノスタルジーを感じたい人におすすめの小説です。

最後に

暗黒時代の中、長年応援を続けてこられた広島ファンの方々、おめでとうございます。

苦しいときにこそ、応援し続けるのが本当のファンですね。

*1:まとめることによる野球記憶強化も狙いの一つです。

*2:かの有名なメークドラマです

*3:鈴木誠也のプロ初ヒットは上記の巨人3連戦にて

*4:この憤りを感じたのは、2008年にヤクルトから前年最多勝(16勝)のグライシンガーと、最多安打、打点王のラミレスを獲得した時以来です。

*5:クライマックスリーズでは、前田健太が福留孝介にバックスクリーンに本塁打を浴び、撃沈。個人的にはこの本塁打で得た感触が福留孝介の復活のきっかけになったと私は思っています。この動画です。

*6:ルナはこの年の4月に、三塁手で1試合4つ失策ということもありました

*7:2015年に中日で結成された「3D(ドミニカン)」ルナ、エルナンデス、ナニータの三銃士は2年経ったいま跡形もありません