本屋で「プロ野球スカウトが教える一流になる選手消える選手」が目に入った。
上田武司さんという選手時代は長嶋茂雄と三遊間を組み、現役引退後は、巨人の育成監督やスカウトなど、育成畑を歩み、選手の獲得から活躍、引退までをつぶさに見てきた人が執筆した書籍である。
成功した選手の例として、巨人の坂本、亀井、内海、駒田、斎藤雅樹、消えた選手の例として小野仁、大森剛、西山一宇、原俊介などのエピソードなどや、王、長嶋、落合など一流選手の練習方法、選手を育てた監督のエピソードがつづられていて楽しく読ませていただいた。
一流選手が一流と呼ばれるゆえんは、なんであろうか。
それは一流の結果を出していることである。
結果を出すためには試合に出ないと始まらない。
試合に出たらその少ないチャンスで結果を出すこと。結果が出たら次も使われる可能性が高い。
では、どうしたら試合に使われるのだろうか。
「調子が良い」と監督に判断されることであると、上田氏はいう。
では「調子が良い」と判断され、そこで活躍するにはどうしたら良いだろうか。
「準備を怠らない」「時を待つ」「チャンスでびびらない度胸を持つ」
これらにより、運を引き寄せ、数少ないチャンスを掴んで結果を出し、一流の道を歩んでいくのだという。
私は会社の経営者として人を採用する立場でもあるが、私が特に若い人に対して重視しているのは「準備を怠らない」ということである。
若い人であれば「試合で結果を出したことがある」人は少ない。
「結果を出したことがない」からといって採用対象から外していたら、金の卵を見逃すことにもなるだろう。
また、ただ単に「試合に出たい」とやる気を示す若い人を採用することもしない。
そこで見るのは「試合で活躍するための準備はできているかどうか」である。
準備ができていれば、実績がなかったとしても、すぐに第一線で活躍してくれる要素を多く持っていると私は考えている。
採用のことを書いたが、会社も私自身も社会でチャンスを掴み、一流になっていく必要がある。
そのための準備を日々怠らずしていければとおもう。
- プロ野球スカウトが教える 一流になる選手 消える選手 (祥伝社黄金文庫)/上田 武司
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