「動」のイチローと「静」の松井
バッティングスタイルをみていると、イチロー選手は自ら動いてボールを捕まえに行くのに対して、松井選手は自分のポイントまでボールを引き込んで強く叩くというスタイルが印象的である。
松井選手は、2009年のワールドシリーズでシリーズMVPを獲得し、ニューヨーク・ヤンキースをワールドシリーズ優勝に導いた。2006年守備時の骨折、2007年右膝手術、2008年左膝手術を乗り越えての活躍である(2006年の骨折までは、日米通算1768試合連続出場であった)。
GWに、松井選手の著書「信念を貫く」を読んだ。故障時のこと、ワールドシリーズの活躍、そして2010年のエンゼルスへの移籍までが書かれている。
松井選手は、ワールドシリーズの活躍を呼びこんだ心の持ち方を、「アリジゴクのように待つ」と表現している。狙いを定めたら、辛抱強く待つ。
消極的ということではなく、失投を逃さないために、失投を待つ。
目先の結果に左右されず、よい状態をたもつ。
調子がよいからといって、何でも打ちにいくのではなく、失投を待つ。
状態のよさが結果につながらないこともあるが、慌てふためかない。
この心構えは、仕事においても一緒ではないかと私は思う。
まずは狙いを定める。自分の実力を固める。自分との戦いである。
狙いを定めたら、それを信じて機を待つ。
待つ間は良い状態を保ち続け、機を捉えたら一気に動く。
松井選手は入団数年後の故障時に父親から「人間万事塞翁が馬」という言葉をもらったそうである。
良いこともあれば悪いこともあるので、不幸にくよくよしたり、幸せに浮かれるなという意味である。
これは、松井選手の前著書「不動心」というタイトルにもつながる。
会社の経営や仕事では良いこともあれば悪いこともある。
松井選手を見倣い、経営者としての「不動心」を身につけていきたい。
「心の構えで挫折は力に変わる」(不動心より)
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