Codezineに今日から記事が公開されています。
http://codezine.jp/a/article/aid/1065.aspx
Web2.0をはじめとして、ITシステムが、様々な用途に活用される時代になり、これからもITシステムの活用範囲、活用需要がさらに大きくなっていくことは、容易に想像がつきます。そのような時代に、ITソリューションを提供する立場の人間も、今までやってきた方法に固執せず、多角的な視点でアプローチしていく思考/手法を身に着けておく必要があります。
XMLDBは、ITシステムに今までの手法とは別角度でアプローチするソリューションの一つとして、これからのITエンジニアが身に着けておいて損のないスキルだと思います。別角度とは、RDBの視点でしかシステムをみていなかったのを、XMLDBの視点からもみてみるということです。これが多角的にみるということになります。
XMLDBをITソリューションに使った場合の変化について(RDBを使った場合と比較して)考えてみました。
1.開発プロセス(データ設計)のアプローチが変わる
RDBは、データ構造を決めないと、データは格納できません。また、データ構造が複雑な場合、テーブル設計にとても時間がかかり、開発初期のボトルネックになることがしばしばあります。XMLDBの場合、スキーマレス(スキーマ不要)という特徴のため、データ構造をある程度決めれば、DBにデータを格納することができます。そのため、データ構造をある程度決めて、徐々にデータ構造を決めていくというスパイラルアプローチを採用することができます。
2.バージョン1.0以降のデータ構造の追加・変更にシステムが対応しやすくなる
システムのバージョン1.0リリース時のデータ構造設計は、たいていはうまくいきます。しかし、バージョン1.0以降のリリースで、データ構造の変化に対応しようとすると、テーブル設計がつぎはぎになっていったり、最悪、テーブル再設計(データをエクスポート→テーブル作成→インポート)といった対応が必要になります。
なぜこのようなことが起こってしまうかというと、時代・ビジネスの変化が激しい今の時代、システムのデータ構造の変化も予測がつきにくいからです。
XMLDBはスキーマレス(スキーマ不要)という特徴のために、データ構造が変化しても、大きなインパクトを受けにくいという特徴があります。したがって、XMLDBをうまく活用することにより、RDBを使ったシステムよりも、システムをビジネスの変化に合わせ、迅速かつ柔軟に対応させることができる可能性が生まれます。これはすなわち、ビジネスのスピードアップにつながります。
3.複雑なデータ構造、頻繁にデータ構造が変化するシステムが開発しやすくなる
これから、ITはますます様々な用途に活用され、システムはますます複雑化し、データ構造も複雑化していきます。今までのように、RDBありきでITのソリューションを考えてしまうと、複雑なデータ構造に出くわした場合、開発が困難と考えてしまうかも知れません。また「データ構造が頻繁に変化するからそれに対応できるようにしたい」というお客様の要望にもXMLDBならば「そんな無茶な!」と思わずに対応できるようになるかも知れません。
XMLDBは、まだまだ一般的に使われているとは言い難いですが、新しい視点の一つとして、XMLDBも学んでみてはいかがでしょう。意外と活用できる場面があることに気づくと思います。