ビープラウド社長のブログ

株式会社ビープラウドの社長が、日々の思いなどを綴っていきます。

2018年

2017年のテーマは、昨年2月のブログに書いたとおり「攻め」でした。

shacho.beproud.jp

2017年のテーマを「攻め」にした理由は、2016年に「守り」に入った反省からです。守りに入った自分は*1、経営で過去と同じ失敗を繰り返し、脆くも崩れていきました。

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「攻め」には、自分の意識改革が必要でした。

その意識改革とは「過去」についていっさい考えないことです。

過去を思い出すときは「あのときはこうしておけば良かった」という後悔の念であったり、「あの行動は良かった」などと余韻に浸っている時間が大半です。

「振り返り」といえば聞こえは良いですが、後悔の念や余韻に浸ることは、過去に縛られることであり、未来のためにほとんど役立ちません。

過去のことを考えなくなった分、現在や未来のことを考える時間が増えました。それにより「やるべきことは未来をつくることだけだ」というシンプルな気持ちがうまれ、自分の行動・判断のスピードにつながりました。

見習うべき「攻め」の姿勢として、将棋の羽生善治永世七冠を思い出します。

羽生善治さんは公式戦やタイトル戦の重要な場面で、あえて今まで指したことのない冒険的な手を指すそうです。

そのようにリスクをとる理由は、手堅い手を指した目先の勝利よりも、新しい手を指すことによる経験の獲得と進歩、そして将棋の進歩のためです*2

「リスクなくして成長なし」

自分と会社の進歩、そして世の中の進歩のために、今年も攻めていきたいとおもいます。

*1:「守る」と「守りに入る」は大きく違います。

*2:すべての手が冒険的ではなく、手堅く指す場面も多いとはNHKの番組でおっしゃってました。

2017年登壇・発表まとめ

2017年は、社外*1で13回お話しする機会がありました。

特に夏の1か月は、すべて異なるテーマで5回の登壇機会がありましたが、無事乗り切ることができました。

発表の機会をつかって自分のノウハウや知見をスライドでまとめておくと、自分の振り返りや知識の共有などに使えて有用です。

以下にスライドとブログをまとめておきます。

Baseball Play Study 2017 冬 野球振返りスペシャル(BPStudy#124):2017/12/19(火)

匠塾大LT忘年会:2017/12/11(月)

ブログ

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MOONGIFTオフ会#1:2017/11/21(火)

ブログ

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BPLL#14:2017/10/31(火)

BPStudy#120:2017/8/31(木)

ブログ

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DDD Alliance:2017/8/30(水)

ブログ

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流山高校講義:2017/8/25(金)

ブログ

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みんなのPython勉強会#27

ブログ

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Developers Summit 2017 Summer:2017/7/28(金)

ブログ

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匠道場 6月開催 Q&A:2017/6/22(木)

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要求開発アライアンス5月定例会 パネル:2017/5/30(火)

redajp.connpass.com 匠の要求開発里帰り 討論会「価値主導によるビジネス最前線で活用するメソッドや開発手法の効果と進化の方向性」にパネラーとして登壇

BPStudy#116 :2017/4/24(月)

Baseball Play Study 2017春(BPStudy#115) :2017/3/28(水)

某大手SIer 社内勉強会 :2017/3/7(火)

Developers Summit 2017 :2017/2/16(木)

ブログ

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匠女子会 :2017/2/8(水)

Community Manager Summit 2017 :2017/1/23(月)

ブログ

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*1:社内向け勉強会やイベントを除いている。BPStudy,BPLLは社外の方が参加するので、社外に含めている

THE STAGE TECHにインタビュー記事が掲載されました

THE STAGE TECHにインタビュー記事を掲載いただきました。

the-stage.tech

THE STAGE TECHのインタビューは、取材サポーターというかたちで学生さんなどが参加されるということで、私も少しでも役に立てばということで、思うことを時間の許す限りお話させていただきました(気づけば1時間30分経過してました)。

また、記事には掲載されていませんがインタビューの合間にTHE STAGE TECH CEO/CTOの神谷 亮平さんと仕事/組織論の話をしたのも楽しかったです。

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インタビュー記事は、事業、組織論、ビープラウドのこれからという内容で構成されています。

PyCon JP 2015のkeynote、Developers Summit 2016BPStudy#98 で話した内容の延長線上にありますので、ご興味ある方はスライドもご参照ください。

35億!とんでもないところへ行くただひとつの道

12月11日(月) に匠塾*1でLTをさせていただきました。

it-takumi.connpass.com

資料は以下です。

人類最大の発明

アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだものをご存知でしょうか。

それは「複利」です。

複利は、以下のようなグラフになります(1に対して1%の複利の場合)。

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今回のLTでは、複利のグラフになぞらえて、人やチームの偉大な成功(ブレーク)というものを考えてみました。

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成功までのタイムラグ

私はPyQチームのミーティングで「下向きの力をかけ続けることが大事」と言うことがあります。

「下向きの力」と呼ぶのは、日々の仕事は地道であったり、根気がいることが多いからです。

「下向きの力」もあれば「上向きの力」もあります。

「上向きの力」とは、人が力を入れなくても流れに乗る力です。

「下向きの力」と「上向きの力」は、下図のイメージです。

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下向きの力を掛け続けると、あるときテコの原理のように、上向きの力が働き始めます。

これが「ティッピング・ポイント*2」です。

しかし、上向きの力が働き始めるまでにはタイムラグがあることがほとんどです。

このタイムラグが、人にとってはくせものです。

「普通」を乗り越える

何かを勉強したり、仕事をしたからには、何らかの成果が欲しいと思うことでしょう。

一方で、人は、何かをしてみて成果がすぐに出ないと、あきらめた気持ちになりがちです。

すぐに成果が出ないときに、あきらめた気持ちになるのは「人の性」です。

「人の性」なので、ほとんどの人がそのように行動します。

ほとんどの人がそのように行動するということは「普通(凡庸)」であるということです。

「普通(凡庸)」とは、社会では「その他大勢」のことです。

「その他大勢」が飛び抜けた成果を出すことは、ほとんどありません。なぜなら差別化ができていないからです。

差別化するためには、日頃の考え方から「その他大勢」を抜け出す必要があります。

「その他大勢」を抜け出した人やチームは、特別な成果を生み、いずれは「偉大な成果=ブレーク」を生むことでしょう。

最後に:お礼

今回、匠塾でLTをさせていただき、複利の曲線(=とんでもないところへ行くただひとつの道)の上を導いていくというリーダーとしての自分の役割を認識することができました。

今回は、直前まで話すテーマがみつかりませんでした。

しかし「発表することがあるから発表する」のではなく「発表すると決めてからテーマを探す」ことで、テーマを見つけることができ、新たな発見をすることができました。

匠塾運営の皆さま、LTさせて頂き、ありがとうございました。

※匠塾は招待制の勉強会です。匠Methodに興味があり、匠塾に参加してみたい人は、にFBメッセージでお声がけください。

匠Methodについて書かれた書籍はこちら

匠Method: 〜新たな価値観でプロジェクトをデザインするために〜

匠Method: 〜新たな価値観でプロジェクトをデザインするために〜

あわせて読みたい

blog.pyq.jp

*1:毎月開催されている招待制の匠メソッドを学ぶ会です。株式会社アクティアCOO 高崎健太郎さんを塾長とする有志によって開催されています

*2:それまで小さく変化していたある物事が、突然急激に変化する時点を意味する語。 臨界点や閾値と言い換えられることもある。Weblio辞書より

エンジニアのキャリアのその先〜MOONGIFTオフ会#1で登壇しました

11月21日に開催されたMOONGIFTオフ会#1で、登壇しました。

@dankogaiさん、@masuidriveさんとともにお話をさせていただきました。

MOONGIFTさんによる開催レポートは以下です。

blog.moongift.co.jp

私の発表スライドです。

テーマ

「自身のオープンソースとの関わり」「エンジニアのキャリアのその先」などがテーマということだったので、私は「エンジニアのキャリア」をテーマにお話しました。

内容をひとことでいうと「ビジョナリー・エンジニア」になると、キャリア戦略が考えやすくなるということです。

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ビジョナリー・エンジニアとは

「ビジョナリー・エンジニア」とは聞き慣れない言葉だと思います。

ビジョナリー・エンジニアとは「自分のビジョン(パーソナルビジョン)を持ち、その実現を目指したキャリアを歩んでいくエンジニア」のことで、私の造語です。

ビジョンの考え方

ビジョンは、社会への視点を持たせるのが良いでしょう。

なぜ社会への視点を持たせるのが良いかは、以下のエントリーに書きましたのでご参照ください*1

shacho.beproud.jp

ビジョンを考えるメリット

ビジョンを持つと、さまざまな効果が期待できます。

  • ビジョンの実現に必要な技術を学ぶという視点が生まれる。結果全ての技術を学ぶ必要がなくなる

    • 描いたビジョンの時代が将来来たときには第一人者になれるかもしれない
  • 心が強くなる。今が大変な状況であっても、ビジョン実現までの道筋と思えれば踏ん張ることができる

  • ビジョンを見据えることで視野が広くなる。将来の自分に関係する情報が目に入りやすくなる
  • 日々の選択の判断基準になる
  • チャンスに気づくことができる

まとめ

今の時代、さまざまな技術、さまざまな会社があり、選択肢も豊富です。

そのような時だからこそ、自分なりのパーソナル・ビジョンをもってキャリアを歩んでいくほうが、日々の経験を効果的に活かし、自分の将来を主体的につくっていけるのではないでしょうか。

*1:「ビジョンの検証が必要」という話が当日参加者から出ました(@dankogaiさん)。それはそのとおりで、例えば「社会を力で征圧し、世界に復讐する」などのビジョンをある人が持って実現に走ったら、害悪でしかありません。

良いビジョンとは?(匠塾 2017年11月開催まとめ)

2017年11月9日(木)に匠塾*1に参加してきました*2

私は「良いビジョンとは?」というテーマのチーム(通称ヘンタイチーム*3)に参加しました。

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テーマの背景・目的

匠Methodの価値デザインモデルでは、プロジェクトのビジョンを設定します。

「ビジョン」は抽象的な概念で、かつ似たような言葉(ミッション、理念、コンセプト、目標、目的 etc..)も多いため、人によって「ビジョン」という言葉に対するイメージが異なることがあります。

そこで「ビジョン」について、ある一定の指針をもっておくことで、匠Methodのセッションで議論をしやすくすることを目的としました。

よいビジョンとは

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最終的に上記の図にまとまりました。

話のなかで「ビジョンは社会(おおやけ)への視点を持たせることが重要」ということになりました。

そのときは皆納得という雰囲気だったので理由については話しませんでしたが、あとで私なりに理由を考えてみました。

ビジョンに社会への視点を持たせる理由

  • 何らかのサービスや価値を提供し、売上や報酬などの対価が返ってくるのは社会からである。

    → 売上や報酬を得たかったら、対価が返ってくる対象である社会に対する視点をもてば提供する価値を効果的に定めることができる→提供する価値を的確に定められれば、そこへ向けて邁進しやすくなり実現しやすくなる

  • 社会への大義を掲げると、応援者、支援者、仲間などの同志が集まりやすくなり、実現しやすくなる

  • 社会に提供する価値とそれによってもたらされる世界は「なぜそれをするのか?(Why)」への明快な回答になる。人はまず感情をもとに直感的に決断し、そのあとに合理的に納得する。大義をもとにしたWhyは人の感情に訴え、What(製品の機能、スペック)は、合理性に訴える。人はWhatを買うのではなく、Whyを買う。Whyを明快にした製品やサービスは人々から支持を得て購入してもらいやすくなる(参考書籍: WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う

  • 人は社会への大義や大志をもつと、気力が生まれ、行動力が増す。行動力が増した結果、成功する可能性が高まる

「社会のため」という視点をもつのは、青くさい、照れくさいと感じる人もいると思います。自分に大それたことができるのかという謙遜の気持ちもあると思います。また、自分のことで精一杯、社会のことを考える余裕はないという人もいるでしょう。

しかし、社会のためという視点を持つことは、上記の太字に示したように、結果としてサービスや製品を買ってくれる人が多くなるなど、自分たちの成功の可能性を高めることにつながります。

「100%社会のため」と本気で思える人はそれで良いと思いますが、そうではない人は「社会のため」を51「自分のため」49くらいの気持ちを持つくらいのほうが、バランスが良いかもしれません(匠Methodでは「価値のバランス」といいます)*4。社会に目を向けながらも、自分たちのためにもなるように考えられる強かさ(したたかさ)は仕事やビジネスの場面では持ち合わせてもよいでしょう。ただし50%を超えて「自分・自分たち」となると急に鬱陶しく感じられますので注意しましょう。バランスが重要です。

良いビジョンとは(チェックポイント)

上記の図から導き出したビジョンのチェックポイントは以下のとおりです。

  • 社会(おおやけ)に視点があるか?
  • 対象のドメインが明確か?
  • 価値の提供の手段が明確か?
  • 提供した価値によって、ドメインが価値を得る状態になっているか?

*5

参考資料

高崎さんのスライド

上記の図では織田信長を例としていますが、これは匠塾長の高崎さんが以前発表した資料を参考にしました。

価値デザインモデルについてとても分かりやすく説明されてますので、掲載しておきます*6

マインドマップ

上記の図は、当初マインドマップで議論していたものを図にまとめたものです。図に掲載されていない要素がマインドマップにあります。後で役立つかもしれないので、掲載しておきます。

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他チームからの学び

他の3チームは「12月の匠塾LT大会の企画」というテーマに取り組みました。

アイデアがどのようなことをきっかけに広がっていったかという共有が参考になりました。

  • LTで話す人、LTを聞く人というステークホルダー以外にも、運営者やSNSで告知を見ている人(参加者以外)という他のステークホルダーを考えることで、視野が広がった
  • 「嬉しい」が少ないステークホルダーが出てきた時に「せっかくだから全員にとって良いことをしたい」「全員にとって良い状態とは?」と考えたら、頭が切り替わり、アイデアが広がっていった
  • 「全員にとって良い」という切り口のもと「ワールドカフェ形式」というアイデア(How)が出た。そこからアイデアが広がった(Howからの突き上げ)

匠Methodのセッションの序盤ではアイデアがなかなか出ないことはしばしばあります。

それが、あることをきっかけにアイデアが広がっていく瞬間があります。

そのような呼び水となる考え方や問いかけ、アイデアが広がり始めた瞬間の雰囲気を経験しておくことは、実践の場面でとても役立ちます。

自分と社会という2つの視点を持つ

今回の「良いビジョンとは?」というテーマ設定は、匠Business Placeの萩本さん、田中さんと話していたときに生まれました。

萩本さんが「自分への視点、社会への視点という2つの視点を行ったり来たりしながら同時に持つ必要がある」という話をしていたときに、田中さんが「そう考えると"社会人"というのはできた言葉ですね」と言い出したのがきっかけでした。

自分だけに視点があるのではなく、社会に対して視点をもってこそ社会人ですね」などと話しながら、WikiPediaで、社会人を調べたところ、以下のように書かれていました。

社会人(しゃかいじん)は、社会に参加し、その中で自身の役割を担い生きる人のことである。 一般的には学生は除外される。 ただし一部の学生も社会人と呼ばれる場合がある。 日本語以外の諸外国語では日本で言うところの『社会人』をさす言葉はほとんど見られない。 たとえば英語ではworker(労働者)やadult(成人)、citizen(市民)という単語はあるが、日本語の『社会人』にあたる単語・表現はなく、最も近い言語では『participant in civil society』。

なんと「社会人」という言葉は、日本語特有ということでした。

"『社会に目を向けた人=社会人』とは素晴らしいね、日本特有の概念として広げられないか"という話になり、そのようなことは匠Methodの価値デザインモデル のビジョンに記述することだろうということで、今回の匠塾のテーマになりました。

最後に

「人は自分がおもったような人物になる」といわれます。人だけではなく、チームや製品、サービスも掲げたビジョンの方向に知らぬうちに向かっていきます。日々は選択の連続なので、ビジョンの方向に向かうよう選択を繰り返した結果そのようになるのでしょう。

匠Methodを使い、社会への視点を踏まえた魅力的なビジョンを持つ人や製品・サービス=ビジョナリーな人、製品・サービス)が増えれば、それだけ社会も良い方向に変化していくのではないでしょうか。

※匠塾は招待制の勉強会です。匠Methodに興味があり、匠塾に参加してみたい人は、にFBメッセージでお声がけください。

匠Methodについて書かれた書籍はこちら

匠Method: 〜新たな価値観でプロジェクトをデザインするために〜

匠Method: 〜新たな価値観でプロジェクトをデザインするために〜

*1:毎月開催されている招待制の匠メソッドを学ぶ会です。株式会社アクティアCOO 高崎健太郎さんを塾長とする有志によって開催されています

*2:会場は前回に引き続き、NTTコムウェアさん(品川)でした。

*3:固定的にテーマを構えるのではなく、議論したいテーマを自由に見つけて、それに応じて態を変えるという意味で「ヘンタイ」。異常という意味の「変態」ではない

*4:社会を51、自分を49なのは、自分が51以上になると知らぬうちに私利私欲に走ってしまう可能性があり、50:50では判断がブレる可能性があるからです

*5:ザ・ビジョン 進むべき道は見えているかという書籍にもチェックポイントが掲載されていたので、参考のために掲載しておきます。

  • そのビジョンは、自分たちの使命をはっきりさせてくれるか
  • そのビジョンは、日々の決断を正しく行なっていくための指針になりうるか
  • そのビジョンは、めざすべき未来を目に見えるような形で描いているか
  • そのビジョンには永続性があるか
  • そのビジョンには、ライバルに勝つというだけではない、何か崇高なものがあるか

    *6:2017年11月12日現在、「価値デザインモデル」で、Google のSEOランキング1位です。

Python初学者への解説ノウハウ(PyQチーム)〜BPStudy#122 その6

2017年10月20日にBPStudy#122〜いかにプログラミングを学ぶか?プログラミング教育を考えるが開催されました。

第1部は「子ども向けプログラミング教育」がテーマ(その1その2その3その4) でした。

第2部は「大人向けプログラミング教育」で、ござ先輩の発表のあとは、Python学習プラットフォームのPyQチーム(@okusama27@hirokiky)に話してもらいました。

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資料は以下です。

PyQチームのサポート

  • サービスは、2017年4月リリース
  • 半年でお問い合わせ 約2000件
  • 技術解説系の質問は3割(=約210件)

質問の種類

ちゃんと書いたのに動かない系
  • 原因:写経ミス
  • 書いてあるとおりに写したけど、動きません
解説や詳細説明が必要系
  • 原因:内容が理解できていない
  • 〜ってなんですか?どうしてもここ意味わかりません

対応ノウハウ

ちゃんと書いたのに動かない系の対応

→ 答えを教える

ちゃんと書いたのに動かない系の対応

順序立てて考えてもらう(いきなり答えを教えない)

  • 1回目:場所を指定して考えてもらう
  • 2回目:処理を細かく解説。なるべく図を使ってわかりやすく(例:しきい値の説明)

よくあるハマりポイント

繰り返し処理(ループ)、集計
  • ループ:1つ1つループを紐解いて解説する
  • 1周目は変数a=10、2周目は変数a=20、3周目は変数a=30
  • Python Tutorで出力すると分かりやすい
全体的に
  • エラーが出ている場合は、エラーの解説をする
  • なぜ、動いていないのかを解説する(原因箇所を修正するだけではなく)
  • よくある質問はPyQブログのPythonお悩み解決で紹介中

まとめ(私の感想)

PyQチームは日頃からエンジニアがユーザーサポートを担当しています。

自分がつくっているサービスの問合せや質問をダイレクトに伺い、Pythonの初学者がつまづくポイントや、初学者への分かりやすい解説についての学びを得て、サービスに反映できていると思います。

ユーザーからの声としては、分からない・分かりにくいというもの以外にも「理解できた!」という喜びの声もあり、そのような声もサービスの向上につながります。

今回の発表は、サポートから得た学びをとりまとめたものであり、ユーザーからの声を得て、チームは着実に進歩しています。

PyQチームありがとうございました!