ビープラウド社長のブログ

株式会社ビープラウドの社長が、日々の思いなどを綴っていきます。

クリエイティブな仕事と産みの苦しみ

「クリエイティブな仕事をしたい」

とは、最近良く聞く言葉である。

そのように言う人も、いざ実行の段になると、真逆のことを言い出すことがある。

「〜の仕事があるからそれはすぐにはできない」
「〜があるから難しい」

これらは、ある程度経験を積んだ人が、過去の経験をもとに判断し、発する言葉であると私は思う。

これらの言葉は、経験からくるものなので、一見妥当におもえ、説得力があるから質が悪い。

しかし、ここであえて考えたい。

過去の経験にこだわり、現状にとどまろうとしていないだろうか。

現状にとどまり、チャレンジをせず、クリエイティブなものなんて生み出せるのだろうか。

新しいものを生み出すには、まず「出来る」という前向きな気持ちをもつことがスタートとなる。

そして「〜できない」ではなく「どうしたら〜できるか」と考えてみることで、ブレークスルーがうまれるのである。

これは「できないもの」を「できる」という根性論では無く、仕事のできる人の思考だと私はおもう。

ビープラウドでは、2012年3月に「Python Professional Programming」を上梓した。

この書籍も、ビープラウドメンバーの「本を書きたい」「自分たちのスキルをかたちにしたい」というところから生まれた書籍である。

執筆メンバーは13名(+ヘビーレビュアー1名<私を除く>)。

自ら手を挙げた有志の集まりである。

書籍専任で書いた人なんていなかった。皆、開発などの仕事を担当しながら、開発の合間や、土日や平日の朝、夜などの時間を使って執筆作業に取り組んだのである。

先日増刷が決まり、はてなブックマークのホットエントリーにも入っていた「2012年上半期限定プログラマーだったら読んでおきたい書籍11選」にもリストアップされていてなかなか好評なようであるが、簡単に生まれた書籍ではない。産みの苦しみも散々味わった。2011年も冬を迎えようという頃には「単なるブログエントリーの集まり(出版社の方いわく)」レベルであった。

出版の話が来た時に「私は〜だから書籍なんて書くことはできない」と皆が思っていたとしたら、書籍執筆はスタートすらせず、もちろん書籍も誕生しなかった。

そんな中、出版までこぎつけることができたのは、「本を書きたい」「〜すれば書けるかも」という前向きな気持ちがスタートになっているのである。


若いうちは「何でもやってみたい」という姿勢であった人が、経験を積んでいくにつれ「〜だからできません」が増えていっては、それはまわりにとって老害である。

人は経験を積むほどに、無意識に自分を守ろうとしてしまうものかもしれない(人の性として仕方ないのかもしれない)。

しかし、私は経験を積めば積むほど、その経験を糧として、チャレンジングな気持ちを持ち続けていきたいし、ビープラウドをそのような姿勢を持った会社にしていければと思う。

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