2017年10月20日にBPStudy#122〜いかにプログラミングを学ぶか?プログラミング教育を考えるが開催されました。
第1部は「子ども向けプログラミング教育」がテーマです。
CoderDojoの代表の方々4人にご登壇いただきました。
1番安川さんが塁に出て、2番打者向井アリーさんがヒットエンドランを決め、3番宮島さんがタイムリーヒットを打ちました。おおとりは4番打者の Coder Dojo 市川 代表の土屋健一さんです。
資料は以下です。
プログラミングを学んだ経緯
- 少年時代、JR-200を買ってもらったが、ゲーム数が少ない
BASIC Magazine ひたすら写経してゲームする
- プログラムを少しずつ把握し、動きを変えていく
- いつの時代も写経→改造の訓練は大切
アイルランドは貧富の差が大きいので、無料にこだわっている
千葉県のCoderDojo
- 千葉には12,13の道場があり、イベントで連携したりしている
- 千葉の高校生をロボットの世界大会に送り込もうというクラウドファンディングの取り組みがある
CoderDojo市川のスタイル
- 作成した人たちの発表タイム
- 基本は自分で考えて作る
- 子どもが本を開いて自分で調べて、わからないところは大人に聞きながら集中して作る
- もくもく会の雰囲気
チュートリアル
- Scrachで「猫から逃げろ!」ゲームの作成
- 猫が動き回る頃からテンションがあがり、完成の頃はテンションMAX
- そのあとはスピード変えたり、猫の数を増やしたりいろいろ変更してみる
なぜCoderDojo市川をやろうとおもったか
- 当初会社の教育事業としてやろうと思ったが、いまいち心たぎらない
- 儲からないのに大変。何でやってるのか
- 子どもも大人も学べるコミュニティづくりに振り切ってから心たぎるようになった
CoderDojo運営の悩みあるある
- モノ:自体体のリッチ度によって施設はまちまち、PCの持ち運び、保管場所、備品を融通
- ヒト:プログラミング以外のことも必要。近隣メンター、コワーキングつながり、学生
- カネ:開催時寄付、サポーター協賛金(なかなか厳しい)
嬉しいこと
- 近隣のひとが駐車場貸してくれる
- スーパーで子どもが「またいくね」と声かけてくれたり
- Ninja(子ども)の成長を実感
- 子どもを教えたいという希望をもっていたひとの夢が叶った
企業とコミュニティの違い
- 企業:JOINする前にじっくり考える
- コミュニティ:JOINしてから考える
運営で気をつけていること
- ミニマムでできることを考える(1人で回せるイベント運営を心がける)
- 共感できる価値を持つ
まとめ(私の感想)
土屋さんのお話からは、試行錯誤しながら、コミュニティを回している様子が伝わってきました。
一番印象的だったのは「ミニマムでできることを考える(1人で回せるイベント運営を心がける)」です。
コミュニティを運営し始めると、モチベーションの高い人ほど「やれることは何でもやろう」となるのは人の性です。
しかし、そこでやり過ぎてしまうとあとで続かなくなってしまいます。
特にコミュニティは仕事に直結する活動ではありませんので、後回しにする理由はいくらでも生まれてきます。
「続けることが目的になってはいけない」と土屋さんはおっしゃいます。
しかし子どもが安価で(参加費無料を推奨)プログラミングを学べるCoderDojoは、続けているだけでも社会的な価値が高い場ではないでしょうか。
CoderDojoにかぎらず、コミュニティを主催者、参加者にとって価値のある場にし続けるには「ミニマムでできることは何か?」を常に自問し、少ない活動コストで大きな価値を創り出す運営姿勢に徹することが秘訣と感じました。
土屋さん、ありがとうございました!
第2部は大人向けプログラミング教育です。→その5へ