ビープラウド社長のブログ

株式会社ビープラウドの社長が、日々の思いなどを綴っていきます。

Developers Summit 2017 Winter に登壇しました。

3か月前になりますが、Developers Summit 2017(2017年2月16日、17日開催) に、connpass運営として登壇したので、資料をブログにもアップしておきます。

デブサミでの登壇は、1年ぶりでした。(2016年のブログ

昨年(2016年2月18日)のスライド

概要

セッションは、DoorkeeperのPaul McMahonさん、ATNDの仲井さん、dots(現TECH PLAY)の小沢さん、と4人のリレーセッションでした。

event.shoeisha.jp

また、このセッションを企画したdotstudioの菅原のびすけさんも冒頭で挨拶してくれました。

企画の発端

2年前のBPStudy#94に、のびすけさんが来てくれました(初対面)。

その懇親会で、のびすけさんが「イベントサイトの運営者を集めてみんなで話すイベントをやりたい」とおっしゃってましたが、そのアイデアが、このセッションでカタチになりました。

のびすけさんとの対談

のびすけさんとは、connpass運営者と、connpassのヘビーユーザーというかたちで対談をし、codezineにも2016年12月に記事が掲載されました。

codezine.jp

話す内容の決定

1月12日の夜に翔泳社にてミーティング(翔泳社鍋島さん、ATND仲井さん、Doorkeeper Paulさん、わたしが現地参加。のびすけさんはリモートから参加)。

アイデア出しから始まりました。

その結果、以下のようにして話す内容を決めることになりました。

  1. 翔泳社の鍋島さん、のびすけさんから登壇者に質問
  2. 登壇者が回答
  3. 鍋島さん、のびすけさんが回答内容から、話してほしい内容を登壇者に伝える

その結果、以下のようなお題をいただきました。

「誰に向けてどんな価値を届けるか?Webサービスにおける匠メソッドの実践」 →誰をユーザーとし、誰がユーザーでないと決めた時の話と絡めて匠メソッドのWebサービスにおける実践事例の話を聞きたい

当日

セッションは13:05〜でしたが、10:00には現地に入り、控室で資料の最終チェック。

昼には豪華なお弁当をいただき準備万端。30分ほど前に案内され、セッション会場に向かいました。

セッション会場裏で、4人の登壇者で話す順番を決め、私は2番目に。

DoorkeeperのPaulさんが話した後、わたしの番になりました。

10分弱の持ち時間でしたが、昨年話していたこともあり、落ち着いて話すことができました。

匠メソッドの知名度アップにも、一役買えたかなとおもいます。

ただ、残り1分を会場の方に教えていただいたときに、自分はまだ2分あると思って話していたので、焦りましたが。

話す時間は、数分の余裕を持っておいた方がよいということでしょう。

そして、デブサミイベントのもうひとつの目的。

BPStudyの登壇者発掘です。

控室で、ヴァル研究所 新井剛さんのナンパに成功し、5月のBPStudy#117 で登壇していただきました。

また、デブサミ関係者の打ち上げでは、リクルートジョブズ西村直人さんとお話しし(西村さんは以前に面識があったのでナンパではない)、6月のBPStudy#118 でお話頂く予定となっています。

感想

朝10時に会場に着きましたが、その時点で、ものすごい数の参加者(登録3500人だとか)で、昨年よりもさらに勢いを感じました。

また、会場が目黒雅叙園ということもあり豪華で厳かで、またスタッフの方々にはとても丁寧に対応して頂き、VIPな気持ちになれました(笑)。

そして、Develpers Summit 2017 Summer(2017年7月28日開催) にも登壇させていただけることになりました。

event.shoeisha.jp

「コミュニティを長く続ける秘訣」というテーマで、のびすけさん、Co-Edoの田中さん、そして私のリレーセッションです。

http://event.shoeisha.jp/devsumi/20170728/session/1427/event.shoeisha.jp

発表には全力を尽くしたいとおもいます。

すごいコミュニティとは

5か月ほど経ってしまいましたが、コミュニティマネージャーサミット2017(1月23日開催)で、connpass 運営の立場から、ライトニングトーク(LT)をさせていただいたので、ブログにあげておきます。

市川さんからの登壇依頼

Social Companyの市川さんから2016年の12月下旬に、1月のコミュニティマネージャーサミット2017で、「Connpassの利用状況・データから読み解くXXX」のような話をしませんかと、Facebookメッセージでお話をいただきました。

私は、依頼されたらあまり断らない主義(あまりにムリなのは考えますが)なので「担当させていただきます」と即答しました。

とはいえ、何を話したら良いのか。。

すごいコミュニティとは

2週間ほど考え「connpass上のすごいコミュニティ」をデータをもとに紹介することに決めました。

では「すごいコミュニティ」とは、どのようなコミュニティか。

イベントの開催回数が多いだけでは、小さな開催を繰り返しているコミュニティが上位に来てしまいます。

またイベントの参加人数は多いが、開催が少ないコミュニティを活発に活動していると考えてよいかというのもありました。

それらを考慮して、以下の条件をクリアしているものを「すごいコミュニティ」としました。

  • 対象期間:2016年1月〜2017年1月末までの13か月
  • 規定打席数:13か月間で、13回以上イベントを開催していること
  • 打席数:イベント開催数
  • 安打数:参加人数50人以上のイベントの数
  • 打率:参加人数50人以上のイベントの数(安打数) ÷ イベント開催数(打席数)

「すごいコミュニティ」= 打率の高いコミュニティ(打率 .350以上) ということです。

特に私がこだわったのは、13ヶ月で13回以上開催という継続性の面(規定打席)です。

2回や3回の開催なら人気のテーマを設定し、著名な人を連れてくれば、何とか人を集められます。

データをみても、全体の4分の1のコミュニティが、1回は50人を集めた開催をしていました。

しかし、その後、同じように続けられるコミュニティは、ぐっと割合が減ってきます。

1か月ごとに開催していたのが、2か月開き、気づけば半年開いてしまい、開催の心理的ハードルがあがり、開催できなくなるということになりがちなのがコミュニティの運営といえるでしょう。

このように、コミュニティ・マネージャーは続ける力が求められるので、その方々の運営コストが少しでも減り、助けになる機能をconnpassに追加していきたいです。

データの分析

データを分析するのに、開発チームに、re:dash を、connpassのDBにつないでもらいました。

そして、SQLを打ちデータを抽出→本番のデータをブラウザでみて正しいか検証いうことを何度も繰り返しました。

直前の土日は、このデータ抽出・検証と、資料作りにかかりきりでしたが、集中し、楽しい作業でした。

この分析データをプロットしたのが、以下の図です。

f:id:haru860:20170620171306p:plain

BPStudyは打率.307

ちなみに、私が主催しているBPStudyは、打席数13、安打数4 で、打率.307 で惜しくも入賞ならず(赤い四角の枠の左下あたりに位置しています)。

f:id:haru860:20170620175948p:plain

BPStudyが、打率の高いコミュニティに仲間入りできるように精進したいと思います。

6月のBPStudyはこちらです → BPStudy#118〜開発チームはどのように変化するべきか

お声がけいただいた、Social Company 市川さんによる開催報告は以下です。

コミュニティマネージャーサミット2017開催レポート

本好きな会社〜読書会による組織学習

ビープラウドでは、BPRA(BeProud Read for Action)という名の、社内読書会を開催しています。

今日は、読書会を始めた背景・経緯・狙いなどについて書きたいと思います。

今まで開催したテーマ

社内読書会は2016年12月から始めましたが、テーマにした書籍は以下のとおりです。

本物のデータ分析力が身に付く本(日経BPムック)

本物のデータ分析力が身に付く本(日経BPムック)

  • 作者: 河村真一,日置孝一,野寺綾,西腋清行,山本華世,日経情報ストラテジー
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2016/06/22
  • メディア: 単行本
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ITエンジニアのための機械学習理論入門

ITエンジニアのための機械学習理論入門

情報推薦システム入門 -理論と実践-

情報推薦システム入門 -理論と実践-

  • 作者: Dietmar Jannach,Markus Zanker,Alexander Felfernig,Gerhard Friedrich,田中克己,角谷和俊
  • 出版社/メーカー: 共立出版
  • 発売日: 2012/06/22
  • メディア: 単行本
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深層学習 Deep Learning

深層学習 Deep Learning

  • 作者: 麻生英樹,安田宗樹,前田新一,岡野原大輔,岡谷貴之,久保陽太郎,ボレガラダヌシカ
  • 出版社/メーカー: 近代科学社
  • 発売日: 2016/02/01
  • メディア: Kindle版
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Python機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践 impress top gearシリーズ

Python機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践 impress top gearシリーズ

匠Method ?新たな価値観でプロジェクトをデザインするために?

匠Method ?新たな価値観でプロジェクトをデザインするために?

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

  • 作者: アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,小山龍介
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/02/10
  • メディア: 大型本
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バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

  • 作者: アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,グレッグ・バーナーダ,アラン・スミス,関美和
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2015/04/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最強のコピーライティングバイブル――伝説の名著3部作が1冊に凝縮!  国内成功100事例付き

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マッキンゼー プライシング (The McKinsey anthology)

マッキンゼー プライシング (The McKinsey anthology)

スマート・プライシング 利益を生み出す新価格戦略

スマート・プライシング 利益を生み出す新価格戦略

  • 作者: ジャグモハン・ラジュー,Z・ジョン・チャン,藤井清美
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2011/07/07
  • メディア: 単行本
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良い値決め 悪い値決め ―きちんと儲けるためのプライシング戦略

良い値決め 悪い値決め ―きちんと儲けるためのプライシング戦略

価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか?

価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか?

  • 作者: リー・コールドウェル,武田玲子
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2013/02/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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社内読書会(BPRA)を始めるまでの経緯

BPStudyで発表

私は、2015年9月のBPStudy#97 で「世界に価値を創り出すエンジニアの技術」というテーマで、話をしました。

話の趣旨としては、以下のとおりです。

  • これからの時代のエンジニアは、価値を企画するところから価値を届けるまでの一気通貫のスキル、技術、視点を持ち、仕事をする必要がある
  • つまりそれは、企画、開発、マーケティング・販売の視点を持ちながら仕事をすることである

このような仕事をするには、技術だけではなく、ビジネスにまつわる知識も必要となってきます。

またこのような視点で仕事ができれば、やりがいも大きくなります。

継続的に技術・知識・スキルを習得する必要性

現代社会は、新しい技術や考え方が、次々と生まれる時代です。

そのような時代で働くひとたちは、技術、知識、スキルを1度身につけて終わりではなく、必要に応じて新しい技術、知識、スキルを学習、習得し、使いこなしていく必要があります。

まさにP.F.ドラッカーのいう「知識労働者の時代」と言えるでしょう。

組織学習の必要性

では、どのように新しい技術やスキル、知識を身につけていけばよいのでしょうか。

まず、個人のモチベーションに依存し、書籍を配ったり、勉強しておいてと伝えても、勉強する人としない人というように、ばらつきが出てしまうでしょう。またひとりで学習を続ける場合、モチベーションの維持・継続が難しいところです。

そのような理由から、組織として、チーム学習・組織学習を進める必要があります。

社外研修を数日受けるのも良いでしょうが、身につけるべきスキル・知識のための適切な研修があるとも限りません(あとお高い可能性も)。

それでは、組織・チームとして、知識習得、スキル習得をどのような方法で進めたら良いのか?

わたしは、どのように組織学習を進めていくのかという課題に対しての答えを見つけられずにいました。

Read For Actionとの出会い

BPStudy#97 の発表から1年経過した2016年10月。

たまたま手にした「あなたの会社が最速で変わる7つの戦略」を読み、ビビッと来ました。

あなたの会社が最速で変わる7つの戦略

あなたの会社が最速で変わる7つの戦略

具体的には、第4章「Read For Actionによるイノベーターの育成〜読書会を通した組織学習によってイノベーションが生まれる土壌を耕す」

そこには、NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)という会社で「Read For Action」という読書会を通した組織学習をしている事例が紹介されていました。

NTT-ATの使命は、NTT研究所の研究成果を受け取って商品化すること。

それを受けて必要なマーケティングを行い、適性なビジネスモデルをつくってお客様のところに届けること。

それにも関わらず、マーケティングが出来ていない状況だったそうです。

それは、技術者の割合が大きい会社で、皆がビジネスモデルやマーケティングの知識を持っていないことが背景にありました。

その状況を変えるため、三宅泰世さん(現NTT-AT Chief Marketing Officer)が、「Read For Action」という読書会の手法を使い、ビジネスモデル、マーケティング、プレゼンテーションのスキルを皆で、短時間で習得し組織に展開したとのことです。

「これはビープラウドにも使える手法だ」

そう直感し、三宅さんにお会いしたいと思い、ネットを検索しました。

すると偶然にも1か月後の2016年11月3日に、三宅さん主催の読書会(対象書籍「あなたの会社が最速で変わる7つの戦略」)が開催されることが分かりました。私は迷わず参加申込みをしました。

読書会当日

読書会は、ワークショップ形式で、複数のテーブルに分かれて始まりました。

読書会は、以下のように進みました。

  • 自分のビジネスをビジネスモデルキャンバス(BMC)に記述する
  • 「あなたの会社が最速で変わる7つの戦略」に載っている7つのビジネスモデルを加えることにより、BMCを掘り下げる
  • 自分のビジネスモデルのイノベーションの可能性を検討する

私はPyQ をテーマに取り組みましたが、皆とわいわいと話しながら、そして頭をフル回転させながら、時間密度の濃い読書会が進行する素晴しさを体感できました。

私は、Read For Actionの読書会の進め方をさらに知るべく、リーディングファシリテーター認定の講座を受講することにしました。

リーディング・ファシリテーター養成講座を受講

三宅さんの読書会の17日後、11/20(日)(10:00〜18:00)のリーディングファシリテーター養成講座に、私は参加を申し込みました。

Read For Actionのファシリテーションの方法は、人間心理や脳科学に基づいた設計がされていて、丸1日の講座でしたが、飽きることなくあっという間に終わりました。

講座には、他にも全国や海外(韓国)から10人くらいの人が参加していて、読書会を体験しつつ、読書会のファシリテートの方法や考え方を楽しみながら学ぶことができました。

異業種共創ワークショップに参加

私は、リーディングファシリテーター養成講座に行くだけでは飽き足らず、翌年(2017年)に開催が予定されていた、三宅泰世さん、山本伸さん、大久保祐子さんが主催する「異業種共創ワークショップ」にも参加を申し込みました。

このワークショップは全6回で、以下のように書籍を中心として構成されていました。(時間はいずれも、14:00~17:00)

1月6日(金) START INNOVATION!

START INNOVATION !  with this visual toolkit.〔スタート・イノベーション!  〕―ビジネスイノベーションをはじめるための 実践ビジュアルガイド&思考ツールキット

START INNOVATION ! with this visual toolkit.〔スタート・イノベーション! 〕―ビジネスイノベーションをはじめるための 実践ビジュアルガイド&思考ツールキット

  • 作者: ハイス・ファン・ウルフェン,小山龍介,山口博志,上原哲郎,田川欣哉,高崎拓哉
  • 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 発売日: 2015/02/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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1月20日(金) ビジネスモデルYOU

ビジネスモデルYOU

ビジネスモデルYOU

  • 作者: ティム・クラーク,アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,神田昌典
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/10/26
  • メディア: 大型本
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2月3日(金) ストーリー思考

ストーリー思考---「フューチャーマッピング」で隠れた才能が目覚める

ストーリー思考---「フューチャーマッピング」で隠れた才能が目覚める

2月17日(金) ビジネスモデルジェネレーション、バリュープロポジションデザイン

バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

  • 作者: アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,グレッグ・バーナーダ,アラン・スミス,関美和
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2015/04/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

  • 作者: アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,小山龍介
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/02/10
  • メディア: 大型本
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3月10日(金) 稼ぐ言葉の法則、最強のコピーライティングバイブル

稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41

稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41

最強のコピーライティングバイブル――伝説の名著3部作が1冊に凝縮!  国内成功100事例付き

最強のコピーライティングバイブル――伝説の名著3部作が1冊に凝縮! 国内成功100事例付き

3月17日(金) ザ・プレゼンテーション、スライドロジー

ザ・プレゼンテーション

ザ・プレゼンテーション

  • 作者: ナンシー・デュアルテ,中西真雄美
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2012/09/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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slide:ology[スライドロジ―]―プレゼンテーション、ビジュアルの革新

slide:ology[スライドロジ―]―プレゼンテーション、ビジュアルの革新

ワークショップ6回の全体の流れは以下のとおりです。

①イノベーションを開始する(START INNOVATION!)

②自分の強みを見つけ出し、取り組むべきビジネスを見つける(ビジネスモデルYOU、ストーリー思考)

③ビジネスモデルを確立する(ビジネスモデルジェネレーション、バリュープロポジションデザイン)

④マーケティング(稼ぐ言葉の法則、最強のコピーライティングバイブル)

⑤販売(ザ・プレゼンテーション、スライドロジー)

このワークショップには、以下の目的で参加しました。

  • PyQの販売開始を控えていた時期で、PyQのプロモーションのための知識を得る
  • Read For Actionによる読書会を体感し、読書会の社内展開に活かす

全6回に参加し、新たな自分も発見することができ、スピーディーな読書会ファシリテーションを体感できました。

PyQチームへの展開

2017年4月に、PyQを販売開始するにあたり、価格を決めたり、ランディングページや広告のキャッチコピーを決める必要がありました。

それらを決めるために、チームで読書会を開催しました。内容は以下のスライドで。

コミュニケーションの場としての読書会

私が経営者として考えていることや、仕事に対する考えなどを、ビープラウドの人たちに直接話すことができる機会は限られています。

読書会には、書籍をきっかけとして、自分の考えを押し付けがましくなく、フラットに話すことが出来るというメリットあります。

また、逆にメンバーの考え方を聞いたり、教えてもらったりなどする場合もあります。

そのように読書会は、各人の知識と知識が結びつき、新たな知識やアイデアが創造される場としても期待ができます。

これから

ビープラウドには、本が好きで学習意欲が高いメンバーが集っていますので、読書会の方法は馴染みやすいと思っています。

読書会により組織学習を進め、技術、スキルの習得、コミュニケーションの活発化、そしてビジネスとしての成果につなげて行きたいとおもいます。

※「Read For Action」については、以下の書籍が詳しいです。

バカになるほど、本を読め!

バカになるほど、本を読め!

電話に出なくて良い会社

「会社に電話がかかって来たら、電話に出ましょう」

ほとんどの人が、言われ続けて来ていることとおもいます。

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電話が仕事に及ぼすデメリット

電話が会社にかかってくると、さまざまな問題が生まれる可能性があります。

  • 不在時にメモのやりとりや連絡が社内で必要になり、時間を取られる
  • 集中していた作業が中断される
  • 不要な飛び込み営業電話の対応(電話の取次、断りの会話)に時間を取られてしまう

また、電話を仕事で使うのが習慣になると、以下のような問題が発生します。

  • 電話が最優先となり、自分の仕事が中断される
  • 電話がかかってこないか、常に気にしている必要がある
  • 電話に出れなかった場合に、かけなおす必要がある。出なかった場合にまたかけるなどがタイミングを合わせる同期コストが必要
  • お客さんから思いつき、またはまとまってない状態で電話で要件を伝えられてしまう。メモを残して送信しておかないと、言った言わない問題になることもある

このようなデメリットを無くすために私は会社をつくったときから、携帯電話を含めて、電話を仕事で使わないように、会社の仕事をつくってきました。

そのために、以下のようなことをやって来ました。

  • Slackなどのクラウドツールでなるべくお客さんとやりとりするようにする
  • 話したい時は、Hangoutなどのビデオ通話ミーティングか直接のミーティングを設定する
  • 電話に出れなかったらメールで「お電話いただきましたが要件は何でしょうか」と返し、メールでのやりとりに移行する
  • 電話に出ない(わざとではなく、気づいてないだけですが)。この人は電話に出ない人という烙印を押してもらう

この結果、現在ではお客さんからほとんど電話はかかってこない状態になりました。

電話代行サービス、電話秘書サービスの導入

しかし、会社にはお客さんだけではなく、さまざまな電話がかかってきます。

かかってくる電話の内容を分析したところ、半分以上が会社に不必要な営業電話であることがわかりました。

そこで、去年の11月からビジネスアシストの電話代行サービス、電話秘書サービスを導入しました。

https://www.biz-assist.co.jp/

このサービスは、以下のようなことをやってくれます

  • 電話をまず受けてくれる(電話番号は今までのまま)
  • ホワイトリスト(取引先やパートナーなど)に基いて、電話を転送してくれる。営業電話は体良く断ってくれる
  • かかってきた電話のログをメールで送ってくれる

このサービスを導入した結果、一日に会社にかかってくる電話が4〜5件中のうち、半分になりました。

その結果、以下のようなメリットを得られました。

  • 電話で作業が中断される回数が減り、また営業電話の取次、取次判断や、断るための会話など、電話に取られる時間が減り、本質的な仕事に時間を使えるようになった
  • ログがメールで残るので、電話メモなど社内連絡のやり取りコストが減った
  • お客様が電話をかけたが、誰も出なかったということが無くなった

月額18,600円ですが、社内ではかなり好評なので費用対効果は生まれていると思います。

電話に出ないルール

また、このサービスを導入した上で、さらに以下のルールを追加しました。

「電話がなっても電話にでなくてよい(電話担当の事務の人以外)」

電話がかかってくる内容を分析したところ、以下のような状況でした。

  • お客さんはほとんどかかって来ない
  • 税理士、弁護士、社会保険労務士の顧問の人たち(頻度も少なく、急ぎということはない)
  • 社員からの急な電話(事故にあったなど)

結論としては、緊急の電話がかかってくるのはイレギュラーケースであり、必要であれば後でかけ直せば良く、そこに電話対応コストをかけるのはもったいないということで、電話にでなくて良いということになりました。

これによって、電話担当の人がいないときに「誰が電話に出るんだ」という空気の読み合いが不要となりました。

ちなみに、電話代行サービス、電話秘書サービスの導入や、電話に出なくて良いというルールの導入は私が決めたことではなく、BPカイゼンという社内の改善活動からつくられたルールです。

ついでに、これを機会に電話の音も最小にしました。電話に気づく必要が無いので。

今後

今後ですが、顧客だけではなく、税理士、弁護士、社会保険労務士のひとたちも、可能な限りチャットの世界に巻き込み、電話を少しでも減らしていこうと思います。

わずかな改善かもしれませんが、塵も積もれば山となる改善と感じています。

これからも、会社で仕事をしている人が集中でき、成果を生み出せる環境をつくっていければと思います。

成長・進歩する人の思考

「いままでに自分を成長させるために一番役立った言葉は?」

と質問されたら「言い訳は進歩の敵」と私は答えるでしょう。

これは、私が24歳のときに読んだ野村克也氏の著書「勝者の資格」に書かれていた言葉です。

ノムダス 勝者の資格

ノムダス 勝者の資格

この言葉を知って以来、私は仕事をするときに言い訳が浮かんで来たら、ぐっと飲み込むようにしていました。

では、なぜ「言い訳が進歩の敵」になるのでしょうか。

たとえば、システムで障害が発生した場合を例にします。以下の原因は全て事実だとします。

システム障害の原因

  • 作業していたときに、体調が悪くて頭が回らなかった
  • XXさんがXXXをやってくれなかった
  • 障害があった箇所は、つくりが複雑で修正が大変

言い訳をする人

上記の事実に対して言い訳を言葉にして、青字のように考えたとします。

  • 「作業していたときに、体調が悪くて頭が回らなかったんです」

    体調が悪かったせいで、自分のスキルが無い訳ではない。

  • 「XXさんがXXXをやってくれなかったんです。」

    作業しなかったのは自分ではないから関係ない。自分は作業漏れするような抜けた人ではない。

  • 「障害があった箇所は、つくりが複雑で修正が大変なんです」

    誰がやってもミスしがちな箇所で、自分のスキルが劣っているわけではない。

言い訳をしない人

言い訳をしない人は、以下のように考えたとします。

  • 作業していたときに、体調が悪くて頭が回らなかった

    • そもそも体調が悪くなる普段の生活に問題はないだろうか?
    • →体調を良くするための対策を考えよう
  • XXさんがXXXをやってくれなかった

    • 自分にもできることはなかったか?
    • →これからは全体に目を配り、関係者には早めにリマインドしよう
  • 障害があった箇所は、つくりが複雑で修正が大変

    • もう少し慎重に作業を進められたのでは?
    • → 該当箇所を詳しく知っている人にレビューしてもらおう

言い訳をする人と、言い訳をしない人で生まれる違い

言い訳をする人と、言い訳をしない人の違いはなんでしょうか。

  • 言い訳をする人

    • 外部の事実を把握しただけで、自分に目が向いていない
  • 言い訳をしない人

    • 外部の事実を把握した上で、自分に目が向いている

そして、以下のような違いを生み出します。

  • 言い訳をする人(=自分に目が向かない人)

    • →自分を振り返り、改善すべきことに思い至らない
    • 進歩しない
  • 言い訳をしない人(=自分に目が向けられる人)

    • →自分を振り返り、改善すべきことに思い至る
    • →思考や行動を改善する
    • 進歩する

自分にとってネガティブなことが起きた時に、自分に目を向け、振り返ることが出来る人は、それを糧に進歩できる人といえるでしょう。

このことから、成長・進歩したかったら「言い訳をしない」ことを習慣にすると良いのではないでしょうか。

罪悪感に注意

「自分に目を向ける」ときに注意があります。

それは、罪悪感を持たないようにするということです。罪悪感を持つと進歩が止まります。

罪悪感を持たず進歩できる人と、罪悪感を持ち進歩できない人の違いはなんでしょうか。

  • 罪悪感を持たず進歩できる人

    • 未来を見ている
    • 過去は反省しつつも、やってしまったことは仕方ないと良い意味での割り切りをしている
    • 今より進歩した未来を見ているので、行動の活力が湧く
    • 行動し、進歩する
  • 罪悪感を持ち、進歩できない人

    • 過去を見ている
    • 過去もしくは今の自分を責めている
    • 過去を見ているので、未来への行動活力が湧きにくい
    • 行動しないので進歩しない

まとめ

進歩・成長できるひとは以下のような思考ができるひとでしょう。

  • ステップ1:自分にとってネガティブなことが起こる
  • ステップ2:事実を把握する
  • ステップ3:過去・今の自分に目を向け、自分の改善点をみつける
  • ステップ4:未来の自分に目を向け、行動する

    • 「過去は変えられない」と良い意味で割り切るマインドを持つ
    • ※ もし他の人に迷惑をかけた人としたら、間違っても「過去は変えられない」と言葉にしてはいけません

経営者・リーダーとして

会社では、さまざまなことが起こります。

  • 「それは社員がやったこと」
  • 「私が知らないところで、知らないうちに被害が広がっていた」
  • 「なぜ、そんなことをするんだ」

と言いたくなるようなことが起こるかもしれません。

「会社で起こることはすべて自分の責任」と考え、自分を成長・進歩させていこうとおもいます。

練習は嘘をつかない〜落合博満氏講演2017.06.06 参戦記

元中日ドラゴンズ監督、ゼネラルマネージャー(GM)の落合博満氏の講演会に行ってきました。 (2017年6月6日19時〜、神奈川県民ホール)

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落合博満氏といえば、中日ドラゴンズの監督就任時には「現有戦力を10%底上げすれば優勝できる」と公言し、大きな補強をせず、解雇もせず、就任1年目で優勝を成し遂げた監督です。

中日ファンの私としても、それまで6〜11年の周期で優勝をしていたのが、落合氏就任の8年間で4回の優勝と、黄金時代を体験させてくれた監督としてとても感謝しています。

3年半、GMをやっていた期間は、落合氏のコメントが出ることはほとんどなかったので、とても楽しみに行ってきました。

講演の冒頭。

「GMになり、球団の中のことを知りすぎた。秘密保持契約(NDA)があるので触れたくない。10年くらいしたら、そんなこともあったかなぁと話すかもしれない」

つづいて、100歳まで生きた父親の話、ロッテ時代の歌手デビューのいきさつ(新宿荒木町のふぐ料理屋「アマミヤ」でレコード会社の人に偶然声をかけられた)、稲尾監督解任時の球団批判と取られた話、年俸交渉、トレード、高校、大学、社会人、ドラフトの話、税金の話など。

ここまでで1時間経過。

「そろそろ野球の話をしないと」と落合氏。

話題は当然、6月3日に2000本安打を達成した荒木選手の話から。

本当は最初からこの話をしたかったのでしょう。話すスピードがあがり、スイッチが入りました。

「荒木の2000本安打は自分が一番喜んでいるとおもう。このままでは2000本に到達しないで、荒木が辞めてしまうのではという時期があり、心配していた」とのこと。

以下は、落合氏の怒涛のように続いた野球の話(残り30分のはずが、質疑応答も含めて合計で2時間30分+プレゼント抽選会30分 続きました)をテーマ別にまとめてみました。

練習について

  • 自分が監督時代に一番練習にまじめに取り組んだのは、荒木、井端、森野
  • それ以外の若い選手は全員逃げた。すぐこの場から逃げたいという姿勢だった
  • この世界でうまくなろうという選手は、練習量が違う、目の色が違う。朝から晩まで練習していた
  • 落合時代は若手が育たなかったと言われたが、若手はみんな練習から逃げていた。
  • 野球がうまくなるには、体力勝負。
  • 荒木と(蔵本)ヒデノリは、能力は匹敵するものがあった。
  • ヒデノリは、体力がなかった。だからレギュラーになれなかった。キャンプになると食べれなくなり、1週間でベルト2つ細くなる。そのような体力では1シーズンもたない。
  • 荒木に感謝することは「練習は嘘をつかない」ということを証明してくれたこと
  • ソフトボールの宇津木監督に新井良太と若手に名物の高速ノックをしてもらったことがあるが、「迫ってくるものがなくてダメ」と宇津木監督に言われた。新井良太は本当の意味の体力がなかった。ただし空元気はあった。
  • 現役時代に王貞治さんに「練習は好きか?」と聞かれたことがある。「嫌いです」と答えたら、青少年に悪い影響を与えるからウソでも「好き」とマスコミには答えてくれと言われた
  • ただし、本当は誰よりも練習をやったという自負はある
  • 本当の練習は1人でやる練習。そこにどれだけ時間を使えるか。
  • チームの連携プレーの練習は必要だからやっているだけで、必要なことは練習ではない
  • 今だから練習したと言えるが、周りはライバルなので現役の時は「練習していない」と言っていた。
  • 神主打法は、ひじが背中より後ろに入らないように、動作に遊びを入れながら、時間をかけて練習でつくっていった
  • 人に与えられた時間は少ない。先のことを考えずに、目一杯やること。そうやってみんな生きてきた。選手のユニフォームがどろんこになれば勝つ確率は高かった。試合が終わってきれいなユニフォームの選手が多い時は負けていた。

バッティング理論について

  • バッティングは水もの。答えがない種目。守備、ピッチングには答えがある
  • 感覚と実際の動作は違う。ヒッチとコックという動作があるが、川上哲治さんも自分はヒッチしていないと思っていたが、実際はヒッチしていた
  • みんなヒッチとコックはやってはいけないと否定するが、ヒッチする予備動作はバッティングに必要
  • イチローが苦しんでいる。イチローも年々、この予備動作が小さくなっている。選手は、年齢とともに、スピードに対応するために、若い時より年々動きを小さくする。目が悪くなると前かがみにもなる。それが墓穴を掘ることになる。イチローも動きをまた大きくすれば簡単になおる。
  • 中日の平田も同じ。年々動きを小さくしていて、2ストライクになるとノーステップにしている。考えられない。
  • バッティングで力を入れてよいのは両手の小指だけ、後は支えるだけ。そのように握り、端から力を入れるとバットが走ってくれる

荒木のプレー、バッティング、守備について

  • ファーストのタイロン・ウッズが動かないから、フライもゴロも全部捕れと指示していたが、本当にやっていた
  • 森野がファーストに入って「こんなに楽だとは思わなかった」と言っていた
  • 荒木は性格がまじめすぎる。荒木には「考えるな、適当に」と伝えていたが、それくらいがちょうどよい
  • その性格を反映して、バッティングフォームが堅い。流れるようなスムースさがない。あればもっと早く2000本打てた。一コマ一コマは良いフォームなのかもしれない
  • もっと遊びをもって打てと伝えると「はい」と応えるが、次の瞬間にはフォームは変わってない
  • 人は自分が意識して動作しても、周りからはほとんど分からないほどしか変化できない
  • 大事なのは、どれくらい意識して動作できるかと、それを見てくれる人を探すこと
  • 33本しか本塁打を打っていないが、本当は打てるはず。ナゴヤドームのオールスターで「ホームラン打ってきて良いですか」と荒木に聞かれたので「いいよ」と答えたら、本当に打ってきた。ホームランを狙わないのは自分が生きるために出した答えなのだろう

指導者について

  • 現役時代にさんざん練習して試行錯誤したとしても、引退してから、こうやってればもっとうまくなれたというのが出てくる
  • 良い指導者になりたかったら、引退した後にどれだけ勉強するか
  • 自分の経験を踏まえて選手を指導する時に気をつけるのは、こうするべきだではなく、こういうやり方もあるよという伝え方をすること
  • 例えば、バッティングの呼吸法も吸うのがよいのか、吐くのが良いのか答えは出ていない。それを「吸うのが良い」と言い切ってしまう指導者がいる。それはだめ
  • 指導者はみんな大したことない。指導者で大事なことは、人を上手く使える、活用できる人。一緒に動いてくれる人をいかに見つけるか
  • 監督をやっているときに一緒にやってくれた人たちは素晴らしい人たちだった。だから一緒にやってくれた、中日の森繁和と西武の辻発彦が戦う日本シリーズを観たい

その他

イップス

  • イップスは「ここに投げなければいけない」と意識しすぎると、プロでもなる。
  • あの辺に投げておけば捕ってくれるだろうという信頼感があれば、イップスにはならない。だから支え合いが大事
  • イップスは心の問題というが、技術があったら心は病まない。そして技術をつくるには体力が必要。それが現役と監督時代の答え。

変化球への対応

  • 今の時代、変化球の種類が多い。わざわざ区別しなくても、昔からプロの投手は投げていた。
  • 打てない打者ほど、それらを細かく考えすぎている傾向がある
  • 10種類ある変化球をコンマ何秒で打てるはずがない
  • 右に曲がるか、左に曲がるか、落ちるか、まっすぐか、速いか遅いかくらいでシンプルに考えたほうがよい

バッティングの大事なこと

  • バッティングは上から下に重力に従いバットを振りおろすとシンプルに考える。それなら合わせるだけで力を使え、理にかなっている。
  • 下から上に少しでも振り上げると余計な力を使っている。
  • 上から下にバットを振り下ろし、腰を回転するとレベルスイングになる

今年望んでいたこと、やりたかったこと

  • 荒木の2000本安打
  • 中日森、西武辻の日本シリーズ
  • 野球場で酒を飲みながら野球を観たい。具体的には、プロ野球や高校野球ではなく、東京ドームの都市対抗野球に行って、朝から晩まで3試合、酒を飲みながら観戦したい

最後に

22時を過ぎても話し続ける落合氏に、アナウンサーに時間がないですからと制止されて

「これだけのしゃべりたがりが、良く3年半も黙ってたな」

私の感想・学び

一流になるための練習について

今の仕事に必要な知識だけを学んでいるのは、落合氏に言わせるとチームの連携プレーの練習のようなもので、本当の練習や勉強ではない。

一流になりたいのであれば、自分が描いた一流の姿になるために、人よりも一歩でも二歩でも主体的な練習をする必要がある。

周りの人は優しく、常識的なので「ほどほどに」といってくれるかもしれないが、本当にほどほどにやっていたら、二流三流のままである。 一流になれるかは、いかに主体的な努力、人に見せない練習、勉強をできるかで決まってくる。

本当の練習・勉強とは、自分が描いた一流の姿になるための練習である。

ほどほどにやり、二流、三流のままやっていると、結局つらいのは自分。一流になれば見える景色も違ってくる。

ただし、一流になるための努力は、周りの人が強制できるものではなく、本人が一流をめざして初めて周りは協力・サポートできる。

一流になるための努力は、体力がないとできない。そのために健康で強い体をつくっておくことが必要である。

シンプルに考えることについて

バッティングの大事なこと、変化球への対応、イップスの話から感じられたのは、落合氏が野球をシンプルにわかりやすく捉えようとしていること。一流は、ものごとの真理をシンプルに実感し、理解している。

指導者について

「良い指導者になりたかったら引退した後にどれだけ勉強するか」

人を指導するためには、その人がいかに勉強しているかで説得力、納得感が違ってくる。

またアドバイスするときには「こうするべきだ」ではなく「こういうやり方もあるよという言い方をするべきだ」という点も、心にとめておきたい

落合博満氏、書籍

2015年3月のBaseball Play Study で「俺の心にぐっときた 野球本ベスト5」というテーマで話しましたが、ランキング1位に「落合本」を紹介しました。

以下に落合本の代表的なものを紹介しておきます。

不敗人生

「不敗人生」は、巨人から日本ハムファイターズにFAで移籍した時に書かれた書籍です。日ハムにFA移籍する顛末などについて書かれています。現役時代の鼻っ柱の強さが感じられる書籍です。

不敗人生―43歳からの挑戦

不敗人生―43歳からの挑戦

野球人

「野球人」は現役引退直後に書かれた書籍です。現役時代を振り返るとともに、「もし自分が監督なら」という視点で、将来指導者になることも見据えた話も描かれています。

野球人

野球人

コーチング

「コーチング」は引退後に著した書籍です。指導者としてどうあるべきか、効果的な指導法が落合節で語られています。この書籍の内容が中日監督時代の指導のベースになっていると思われます。

コーチング―言葉と信念の魔術

コーチング―言葉と信念の魔術

バッティングの理屈

「バッティングの理屈」は引退後、監督になる前に週刊ベースボールで連載していたバッティング論を書籍としてまとめたものです。2003年に出版された落合博満の超野球学〈1〉バッティングの理屈落合博満の超野球学〈2〉続・バッティングの理屈が2015年に一冊にまとめられた書籍です。

落合博満 バッティングの理屈―――三冠王が考え抜いた「野球の基本」

落合博満 バッティングの理屈―――三冠王が考え抜いた「野球の基本」

落合博満の超野球学〈2〉続・バッティングの理屈のあとがきに、監督としての所信表明が書かれています。結果は2004年優勝から8年で4回の優勝。

ご承知のとおり、私はプロ球団の監督として、これまでに書いてきたような考え方でチームの舵取りをしていく。当然のことだが、また新たに学ぶことも数多くあるだろう。そういう財産を蓄えて、いつかまた、こうして皆さんと野球を考えていければいいと思っている。まずは、中日ドラゴンズを率い、心を尽くして戦います。野球を愛するみなさんも、自分の目標に向かって全力で頑張ってください(2004年3月 落合博満)

本書を読めば、監督落合博満の思考の原点を発見できることでしょう。

采配

「采配」は、2011年の監督退任時(正確には日本シリーズ前)に出版された書籍です。中日監督時代の8年間、そして選手が一流になるための理論、指導者としてのあり方が述べられています。落合監督の選手への優しさが垣間見られる書籍です。

采配

采配

戦士の休息

「戦士の休息」は、監督退任後、中日のGMになる前に書かれた書籍です。映画論の合間に野球論も語られていて、違った角度から落合節を楽しめます。

戦士の休息

戦士の休息

アドバイス

落合博満 アドバイス―――指導者に明かす野球の本質

落合博満 アドバイス―――指導者に明かす野球の本質

「アドバイス」は、中日のGM退任の年に書かれた書籍です。指導者がどのように選手を育て、チームを導き、勝負に勝つかということについて書かれた書籍です。「勝負論」「練習論」「編成論」「監督論」の4つから構成されています。「優しさ」「厳しさ」「勝負師」などの言葉が浮かんでくる書籍です。

※2017年追加

決断=実行

決断=実行

決断=実行

「決断=実行」は、現役時代、監督時代などを通じてどのような決断をし、実行したかが全体のテーマです。「仕事に取り憑かれろ」「一芸に秀でたければオタクになろう」など仕事への取り組み方も参考になります。

※2018年追加

Baseball Play Studyでは、他にも以下を発表してます。

2017年3月の発表資料です。

2015年3月から2年間経ったので、読むべき野球本情報のアップデートとして新たに10冊紹介してます。

これからも野球からいろいろ学んでいきたいです。

2017年

日曜日の午前中。

ジムで走りながら、NHK杯テレビ将棋トーナメントの対局を最初から最後までみるのが、最近のわたしの流行りです。

わたしにとって印象深い解説があります。

2016年9月11日に放映された丸山忠久九段 vs. 村山慈明NHK杯選手権者(以降村山七段)の深浦康市九段の解説です。

深浦九段は、30歳前後の頃に「勝率7割の深浦」と紹介されていたそうです。

7割は高勝率ですが、深浦さんはその紹介がつらかったそうです。

なぜなら、そのように紹介されるのは、タイトルを取っていないから。

タイトルを取っていれば、タイトル名で呼ばれるからです。

そこで、その現状を打破するために、当時の守り中心の棋風を、おもいきって攻めに意識を変えたところ、タイトルに近づいたそうです。

なぜ深浦九段が自分の若い時の話を出したかというと、村山七段に同じものを感じたからです。

村山七段も、重厚な守り中心の棋風で、勝率は高いが、タイトルには恵まれていなかったそうです。

しかし、前回のNHK杯の村山七段は、違う人の棋譜かと見間違えるほど、積極的な指し手が増えたそうです。

その結果、2015年度のNHK杯テレビ将棋トーナメントをみごと制しました。

深浦九段と村山七段の話で共通するのは、踏み込んだ攻めへの意識。

一流の中でも、一流の実績をあげるためには、踏み込んだ「攻め」の意識が必要。

踏み込んだ攻めへの意識とは、単なる「攻め」に意識を向けるということではなく、

アクセルを踏み込んだ「攻め」の意識をもつということです。

攻めるということは、リスクと背中合わせです。

リスクを負うと「本当にお前にできるの?」「できなかった時の損失はどうするの?」という不安がよぎります。

しかし、そのような葛藤を乗り越えてはじめて新しい自分が現れます。

わたしも、約11年の会社経営の中で、攻めに転じた時期が何回か(おそらく4回)ありました。

今年は再び、攻めの年にします。

壊れても、失敗してもいいという覚悟で。