ビープラウド社長のブログ

株式会社ビープラウドの社長が、日々の思いなどを綴っていきます。

BPStudy#80 4月25日(金)マイクロソフトのソリューションの最新情報

4月25日(金)に、BPStudy#80が開催されます。

BPStudy#80 - connpass

今回は、マイクロソフトのソリューションの最新事情がテーマとなります。

第1部 パブリック クラウド プラットフォーム「Microsoft Azure」 最新アップデート Microsoft Azure Technologist (Technical Evangelist) 佐藤直生 氏( SATO Naoki / さとうなおき (satonaoki) on Twitter

第2部 ここまで進歩したMicrosoftのSaaSソリューション Microsoft MVP for Office365 ナオキ 氏(naoki0311 (naoki0311) on Twitter)

日頃、Linux系をプラットフォームとしてソフトウェアを開発したりGoogleのソリューションを使っている方は、テーマを一目見て、自分には関係ないと感じた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、本当にそうでしょうか。

ビープラウドでは、エンジニアの評価基準に以下のような項目があります。

「言語、ミドルウェア、フレームワーク、ライブラリ、プラットフォーム、開発環境、ビルド環境などの技術選択において、選択肢となる技術要素を把握した上で、より妥当なものを選択し、組み合わせることができる。また、その選択理由について明確に説明することができる。」

私がいままでみてきた優秀なエンジニアは自分が使う技術だけではなく他の技術の進歩具合や状況についても知っていて、そのうえで技術を選択しています。

お話いただく方々も、Microsoft Azure Technologist(Technical Evangelist) の佐藤直生氏、Microsoft MVP for Office365のナオキ氏ということで面白く、かつ役に立つお話を聞くことができそうです。

マイクロソフトのソリューションに日頃関わりがないエンジニアの方も、今回のBPStudyでマイクロソフトのソリューションの最新事情を知り、知見を広げてみてはいかがでしょうか。

BPRD(BeProud Remote Day:ビー・ピー・アール・ディ)

4月1日に「BPRD(BeProud Remote Day:ビー・ピー・アール・ディ)」という制度の運用を開始しました。

ビープラウドで仕事をするひとたちが1週間に1回、リモート環境で仕事ができるという制度です。

制度の対象は、社員、アルバイト、個人事業主、パートナー企業など、ビープラウドで仕事をする全ての人、すべての職種です。

従来は会社への出社が通常で、自宅作業の必要が発生した時のみ申請できるというかたちでした。今回、1週間に1日は自由な場所でリモート環境で仕事をすることができるようになることで、より柔軟なワークスタイルを選ぶことができるようになります。

この制度の導入では、以下のことを目的としています。

1. 通勤時間を削減し、より仕事に集中できる環境とする

週5回の通勤を4回にし、首都圏の通勤ラッシュで体力が失われる回数を少なくすることで、体調を維持・回復しやすくなり、より仕事に集中し、価値を生み出すことができるようになる。

2. 会社メンバーの自由時間の増加

BPRDの日は、通勤時間がなくなることにより平日の自由な時間が増える。そのため家族サービスや自分の趣味など、プライベートの時間に多くの時間を使えるようになる。

3. 企業の危機管理レベルのアップ

日頃からリモート環境でのチーム仕事に慣れておくことで、台風など荒天によって交通機関が乱れた時や、インフルエンザの社内での流行時など、会社全体として正常な勤務が困難な時にも、通常に近いかたちで営業できるようになる。

今回の制度は、ビープラウドが以前から取り組んでいるリモートワークの成果でもあります。

ビープラウドのリモートワークの取り組みについては、BPStudyで紹介したことがありますので、ご参照ください。

「beproud-bot君の紹介」(2010年8月27日 BPStudy#36)

※ beproud-bot は日々機能追加・改良が加えられていて、2010年当時より進化していますので、別の機会にご紹介できればとおもいます。

「BeCLOUD〜空間を超えろ!仕事における新しいコミュニケーションの形」(2011年3月25日 BPStudy#43)

ビープラウドは、ビジョンの1つとして「IT業界のモデル企業になること」を掲げています。

その起点となるのは、ビープラウドが「より良い働きかた」「より良い仕事の仕方」を模索し、実践し、成果を出すことです。

その取り組みを知った他の企業や経営者が自社にも導入したり新しい制度を考えたりする。そのように社会に影響を与えていくことで、世の中がよくなっていく。

そのように、仕事のしかたや、働き方のモデルとなれるような企業を目指しています。

今回の制度がうまく運用できれば、ビープラウドはより良い働き方ができる企業、そして危機にも強い企業に向けて一歩進めると考えています。

BPRDを運用した結果については、別の機会に報告できればとおもいます。

第8期が終わりました

2014年3月31日でビープラウドの第8期(2014年3月期)が終わりました。

ビープラウドにいままで関わって頂いた皆様に、深く感謝いたします。

思い返すと、ビープラウドには2006年の創業から今にいたるまで、個性あふれるさまざまなメンバーが集まってくれました。

彼、彼女らのワークスタイルやアイデア、自由な意見からビープラウドの文化はつくられています。それはこれからも同じです。

創業当初で、実績もないビープラウドに、最初に仕事のお声がけをして頂いたお客様は、サイバーエージェント様とDeNA様でした。

その後も、お客様が別のお客様を紹介頂いたり、ビープラウドをWebなどでみつけて問い合わせて頂いたりなど、お客様も広がっていきました。この約8年間のびのびと仕事をさせて頂けるお客様に恵まれたと思います。

2012年には、ビープラウドの開発ノウハウの集大成である「Python プロフェッショナル プログラミング」を有志のメンバーが執筆しました。増刷される売れ行きで、ビープラウドが持っている知識・ノウハウに価値があることを認識することができました。

私は、仕事をする人はプロフェッショナルとしての「自覚と「誇り」をもって取り組むべきという思いをもっていますが、書籍のタイトルに、この「プロフェッショナル」という言葉をつけさせて頂きました。

また、2007年9月に会社主催で始めたWeb系勉強会のBPStudyもビープラウドの特徴となりました。

IT業界で活躍されている多くの方々に発表依頼のお声がけをしましたが、ほぼ全ての人が快く引き受けてくれました。この横のつながりやフットワークの良い人が多いことは、IT業界の良い特徴ではないかとおもいます。おかげさまで毎回充実した内容で盛り上がり、今度の4月で80回目を迎えることができます。

話は変わりますが、私の感覚では会社の成長は子供の成長と似ています。

会社の1年目が小学校1年生だとすると、今期は中学校2年が終わったことになります。

幼かった子供が社会と関わり学んでいくうちに、さまざまな経験を経て日々成長していきます。

私は子供の頃から要領が悪く、なかなか芽が出ない子供でしたので、ビープラウドもそのような成長の仕方をしているかもしれません。

「会社は社会の公器」といいます。

経営者には、この器を日々磨きあげ立派なものに育てる役割があります。

「ビープラウド」という社名には、そこで働く人やその家族、そしてお客様など関わって頂ける人たちが、誇りを持てるような会社にしたいという思いが込められています。

私はビープラウドを立派に成長させて、名前のとおり社会に役立つ会社にしたいとおもいます。

第9期をむかえるビープラウドを、今後ともよろしくお願いします。

良いルール、悪いルール

ルールには、良いルールと悪いルールがあります。

良いルールとは、メンバーの安心が得られるルールです。ルールがあることにより、何かをするときの基準がわかるので、おもいきって行動することができます。

一方、悪いルールとは、人が問題のある行動をしないよう、あからじめ制限し縛るためのものです。

会社には就業規則というルールがあります。就業規則は会社生活を送るための基本的なルールです。

会社生活を快適にするためにも、就業規則は「良いルール」にする必要があります。

私は、就業規則をつくるにあたり、本を数冊買ってきて、かなりの時間をかけて内容を検討しました。

その結果、顧問の社会保険労務士さんに見てもらったところ「こんなに従業員寄りの就業規則はあまり見ないね」と言われたので、良いルールにできたのではないかと考えています。


 

次に、悪いルールはどのような時につくられるか。私は2つのケースがあるとおもいます。

1つ目のケースは、組織に何か問題が発生した時です。誰かが問題を起こしたときに、2度とそのようなことが起きないようにルールがつくられます。

2つ目は、組織の責任者が問題を起こさせないために、あらかじめルールをつくるときです。これは度をすぎると、働く人たちをがんじがらめにし、そのひとたちの自主性、創造性、可能性を奪っていきます。

これらのようなルールが増えると組織は窮屈になっていきます。

窮屈になると、人は逃げ出したくなります。私にも逃げ出したくなった経験が何度かあります。

窮屈な組織にならないため大事なことは2つあります。

1つ目は、個人それぞれがモラルを持ち、周りの人に信頼されるような行動をすること。

2つ目は、組織の責任者はがんじがらめに守るのではなく、重大な問題が起きないためのリスク管理と、メンバーが創造性を発揮して仕事をするための環境という、2つの面のバランスを考えることです。

それはサッカーのディフェンスにも似ています。

試合の流れを見てラインを上げて攻め込んだり、ラインを下げて守ったり。バランス感覚が重要になります。

失点を恐れてがんじがらめに守っていては、失点はしないかもしれませんが、点もとることはできません。(実際にはがんじがらめに守っても、盲点があり、失点するのですが)

私は、組織の責任者の立場ですので、バランス感覚を持ち、メンバーがのびのびと創造性を発揮できるような環境づくり、そして野放しではなく、規律のある安全な環境をつくっていきたいとおもいます。

2014年

新年あけましておめでとうございます。

昨年中は、大変お世話になりました。


新年を迎え、自分の初心についておもいかえしました。

2006年の4月。会社をつくる1か月前に「清水の舞台から飛び降りる」覚悟で、京都の清水寺を訪れました。

そのとき、さまざまな種類のお守りの中から選んだのが「開運出世御守」 

実は「出世」という言葉は、自分の中から忘れ、追い出していた言葉でした。

それは若い時代に抱いていた「出世」という言葉に対する嫌悪感から。

出世とは、会社の中で地位をあげていくこと。そのために必要な上司からの評価、評価を得るための行動。

私が20代前半の頃(1990年代後半)は、日本は、今よりも出世至上主義な世の中だったとおもいます。

良い大学に入り、良い会社に入り出世する。出世しないことはみじめなこと。私はそのような雰囲気を感じていました。

しかし、そのようなもののために行動することは、私には向かなかったし、やりたくもなかった。

そして、いつしか出世という言葉は、自分とは無縁のものとして追い出してしまっていました。

しかし、会社設立時に、清水寺であらためて「出世」という言葉に触れ、「出世」とは「世の中に出て行く」というシンプルな意味に気づくことができました。

会社をつくるなら世の中で必要とされ、認められるような存在感のある会社にしたい。

そのような思いが涌き上がり「開運出世御守」を選びました。

このようなことを思い出したこともあり、今年のキーワードは「出世」にしたいとおもいます。

会社が「世の中に出て行く」

そのための行動をやっていきたいとおもいます。

良い会社、もの、価値をつくる。そして、それがよいものであれば、その価値を世の中に広めて行く。それが経営者として出世していくということです。

今年もどうぞよろしくお願いします。

スクラム要求開発セミナーに参加してきました

12月13日に、スクラム要求開発セミナー(匠BusinessPlaceと、セントラルソフト共同開催)に参加してきました(時間9:00〜17:00)。

エビングの忘却曲線 に従い、復習しておかないと忘却してしまうので、ブログにまとめておきたいとおもいます。

セミナーは大きく3部構成。

1. スクラム入門(by セントラルソフト 林栄一さん)
2. 要求開発入門(by 匠Business Place 萩本順三さん)
3. スクラム要求開発曼荼羅(ワークショップ by 林栄一さん、萩本順三さん

スクラム+要求開発のポイントは以下の3点です(私の中のまとめ)

(1)スクラムと要求開発を組み合わせる目的:スクラムの要求に関する弱点を要求開発の手法で補うため

スクラムの要求に関する弱点とは
・プロダクトオーナーの属人性に大きく依存する
・戦略面を含めたバックログを書きにくい
・バックログの優先度が、プロダクトオーナーの頭の中に隠れている


(2)根拠のあるバックログの導出。
そもそもの価値、そもそもの要求、そして価値をもらたすためのユーザーストーリーをモデル化し、それらのモデルを根拠にバックログを導出する。

モデル化は、以下の
順で進む。

ステークホルダの導出(ステークホルダモデル)

ステークホルダーにもたらされる価値の明確化(価値分析モデル)

要求のレイヤ化/戦略の優先順位付け(要求分析ツリー)

ユーザーストーリーの導出(ユーザストーリーマッピング)

バックログの優先順位付け

(3)
プロダクトオーナーには新たな責務が生まれる
・チームをこたつに巻き込むこと
・バックログの優先順位づけの根拠をモデル(価値分析モデル、要求分析ツリー)を使って説明すること
・IT側からの価値創造を引き出す(Howからの突き上げ)こと。

最後に、セミナーに参加しての所感などです。

・1日じっくりと1テーマに取り組むのは、なかなかない良い機会。勉強会などで、萩本さんや林さんの話を聞いたときよりも、いろいろな気づきや発想が生まれた(自分自身、平日に1日セミナーに行くのは、ビープラウドつくってから初でした)

・午後のワークショップでは、実際にモデルを同じテーブルの人たちとつくりながら、思考のトレーサビリティを体験し、話を聞いてるだけでは得られない納得感を得ることができた

・経験豊富な、ベテラン講師陣(萩本さん、林さん)の人たちに直接質問したり、話したりする機会は貴重。1日セミナーだから余裕をもって話をすることができる

・価値分析モデルを基点にするとよい。そもそもそれって嬉しいの?という発想に戻ることができる。誰も嬉しくないならその仕事はやめてしまったほうがよいのだから。

・価値を考える際には、戦略やビジョンも知る必要がある。そのためには、オーナーにもこたつに入ってもらうことが重要

・価値を基点に考えることによって、戦略やビジョンがみえてくることがある

・モデルをつくろうとすると途中で頭が混乱するプロセスを経る。そこでそもそも論に立ち返ることができ、その後、混乱から脱出する事が出来る

・モデルにすると、全体像がつかめ、視野が広がり、仕事の価値を感じることができる。その結果、仕事へのモチベーションがあがる

・人の認識はだいたいずれているもの。モデルをつくり見える化することによって、認識のズレを発見し、合意形成を進めることができる

・RPDCA、PDCAを回す前にそもそもの要求(Requirement)をはっきりさせるという考え方は常に頭の片隅においておくと、とても役立つとおもう

・モデルの中では、要求分析ツリーがいちばん難易度が高いが、難易度としては、ER図でデータ設計をするレベルではないかとおもう。いろいろつくってみて、思考のパターンを確立することが大事

なごやかな雰囲気の中で、密度が濃く、様々なメリット(知識、体験、発想)を得られた充実したセミナーでした。

萩本さん、林さん、そして一緒に参加した方々ありがとうございました!

7年が経ちました

2013年5月23日で、会社を設立してから、丸7年(設立は2006年)が経ちました。

「光陰矢の如し」

多くの方々に関わって頂き、深く感謝致します。

会社をはじめたときを思い出してみると、期待半分、不安半分といった気持ちでした。

期待といえば、これからどのようなことが起こるのか、自分のやり方がどれくらい通用するのかという楽しみ。

一方の不安は、どうしてもやめたくなったり、どうしても嫌になってしまったらどうするのか、失敗してみじめな思いをしないかということでした。

会社を始めると、社員も含め、さまざまな会社や人との関わりが広がるので、社会的責任も大きくなり「嫌になったからやめます」とは簡単にはいえません。

従って「ちょっとやってみようかな」という軽い気持ちで会社を立ち上げることだけは止めよう、本当に自分は会社をやりたいのかと、何度も自問しました。

考え抜いた結果、わたしは「人生をかけて」会社を立ち上げました。

前年に婚約破棄をしていたのも、当時思い切りが良かった理由かもしれません。

人生をかけるからには、経営者として「超一流」を目指そうと決心しました。

「一流」ではなく、一流を超えた「超一流」です。

私は野球が好きですが、野球で「超一流」といえば思い浮かぶのは、近年では、イチロー選手、松井秀樹選手、金本知憲選手です。

彼らに共通するのは「毎日試合に出場し続けること」への強いこだわりです。

私のような超凡人が、超一流をめざすためにどうしたらよいか。

私は彼らをマネして「出場し続けること」を選択しました。

仕事で「試合に出場し続けること」とは、すなわち、毎日時間を守り出勤すること、体調不良で休まないことです。

時には「今日は休みたい」と思ったこともありました(今でもあります)。

しかし、休みたいと思うたびに、超一流になりたいという想いが、怠け心を叱咤しました。

連続試合出場は続けるからこそ大きな価値があるのであって、一度でも休んでしまったらその価値は振り出しにもどってしまうからです。

また、休まないための体調管理、体力づくりはずっと続けています。マラソンもそのために始めました。

その結果、まだ7年間ですが、1度も体調不良で休んだことはなく体調を崩したこともありません。

私はこの「出場し続ける意識」こそが、7年間なんとかやって来れている要因のうちの1つだと考えています。

(人生は短いという意味で)私にとって残されている時間もわずかですが、超一流を目指し(目指すのは個人の自由ですよ)、人生をかけて仕事をして行きたいとおもいます。